社会環境がデジタル化されていくなか、子どもたちも当たり前のようにスマホを使う時代がやってきています。ネット上でのトラブルや危険を考えると、どこまでスマホに制限をかけたらいいか悩む保護者も多いのではないでしょうか。
IT技術者の「nori(@00oichan)」さんも中1の息子さんとルールを決めてスマホを渡しています。ところがある日、天気予報アプリを4時間14分も使っていることに気がつき、驚きとともにXで呼びかけました。
「Androidのペアレント設定(ファミリーリンク)をしている親御さん、子どもに天気予報などの生活アプリくらい無制限で使わせてやろうなんて思わないことです
YouTubeやLINEだけ時間制御すればいいってのは甘い
子どもは広告やアプリからの簡易ブラウザ経由でどこへでもアクセスします」
投稿には、LINEのスクリーンショットも追加しました。そこには、長時間天気予報アプリをつかう息子さんに「貴様は気象予報士にでもなりたいんか」とツッコミをいれるnoriさんに、息子さんが「ごめんなさい」というカツオのスタンプで返信するゆるいトーク画面が写っています。
実は、息子さんはアプリの簡易ブラウザ経由で、流行りの動画やスポーツ動画を見ていました。noriさんは動画を見ていたことを怒るということよりも、「技術的になぜそれができたんだろう?」ということの方が気になり息子さんに聞いてみたそうです。するとその方法を見つけられたことが嬉しかったのか、そこに行き着くまでに試した方法をいろいろ教えてくれたそう。「私もIT技術者なのでいろいろ考えて設定したつもりでしたが、今回はあっさり破られてしまったので、怒るよりも先に尊敬が勝ってしまいました」とnoriさん。
ちなみにnoriさん宅のスマホルールは、利用時間は朝6時から夜11時まで。天気予報や電車の時刻表、地図などの生活系アプリは時間無制限。そのほかはアプリによって禁止や時間制限をつけています。ほかに家事などのお手伝いをすると時間が延長できるルールもあるそうです。
「おかげさまでわが家のカツオくんは、毎日ごみ捨てと食器洗いと風呂掃除をしてます。妻の教育熱心さもあってのことですが、勉強もできて手伝いもしていて、私の子供時代よりよっぽど立派」
「年齢なりにだらしなかったりする面もありますが、今回の件も含めしっかり成長しているなと思います。実は、見た目も五分刈りで顔も丸く世渡り上手なところもあるので、本当に『カツオ』みたいなキャラクターです。わが家の自慢の長男です」とnoriさんは話します。
このポストには、さまざまなコメントが寄せられました。
「ブラウザーがあれば、XもFacebookもYouTubeもできるから、意味ないな。」
「ほんとこれ! うちはスマホはYouTube制限かけてるのに、LINE経由で見たら無制限で見れるらしく友達が送ってくれるのをこっそり再生してるの見てブチ切れたことあります。」
「アプリ内ブラウザー万能ですからね... 全部制限というよりはこういう感じで適度に制限かけて回避策を考えさせるというのは教育にもいいかもしれないと思ったり」
「うちは逆に全部許可しちゃってるけど、適度に制限掛けた方が強く育つかもなーて気もするし少し悩むねw」
「遊びすぎないように管理したい気持ちと、これぐらいの障害は自力で抜け道探していけるぐらいの対応力応用力を身につけて嬉しい気持ちの板挟みやね」
一方で、制限される側のコメントも。
「ちなみに制限すればするほど自由になった時の反動が大きくてスマホ依存症になりがち。その典型例が俺..」
「裏技見つけた時頭にはほんと俺って天才なんだなって言葉しか浮かばなかった」
「私が子供の頃は制限とかなかったから今思うと危ないことしてたな。自分なりに危険回避のためのルールは持っていたけど、ただ運が良かっただけ」
スマホだけでなく、学校のタブレットやPCも制限をかけては突破されての“いたちごっこ”だという話もよく聞きます。
noriさんは「私は最初あまり深く考えずに『ペアレント設定には抜け道があった』と言うことを伝えたかっただけなのですが、温かいコメント、前向きなコメントをたくさんいただきとてもうれしく思っています。私もこの件で子どもにさらに制限を増やす気はないので、この記事をご覧になった皆さまも親子で楽しみながらツールの特性を把握したり、スマートフォンの利用ルールを見直すきっかけになればいいなと思います」と話されています。