最近の京都はインバウンド需要の波が戻ってきて、観光スポットはどこも賑わっているそうです。混雑している中、優雅な京都旅を楽しむというのは難しそうですが、京都のMKタクシーのドライバーは、平安時代に戻ったかのようなシーンの撮影に成功。Xに投稿しました。
「タイムスリップして撮影してきたとしか思えないような写真がドライバーより届きました・上賀茂神社」
緑の中、朱や緑の美しい装束を身にまとって蹴鞠を楽しむ人たち…。画像を見た人からは、
「時空を超えて配車サービスをされているんですね」
「風流だなあ」
「カメラだけ次元異動しましたか」
など、国内外から多数のコメントが寄せられ、「いいね」は7.9万件にもなりました。
MKタクシーに話を聞きました。
ーー上賀茂神社で蹴鞠が行われていたのですか。
「建国記念の日の紀元祭の蹴鞠奉納に引き続き、上賀茂神社内の渉渓園で蹴鞠が行われました。渉渓園内は関係者以外立ち入り禁止だったため、許可を取って渉渓園の外から撮影をしました」
ーー木陰からそっと撮影されたのですね。
「アップで撮ることも試みましたが、まるで森の中で妖精たちが遊んでいるように見えたので、あえて木々の緑が入るように撮影しました」
ーー京都では、時々タイムスリップすることができますか。
「お祭りを見かけた時や歴史ある風景、手つかずの場所を見た際には、時々タイムスリップしたような感覚になることがあります。例えば、祇園祭の時にはタクシーの目の前を鉾が横切ることもありますし、舞妓さんがタクシーに乗車することもあります。寺社はもちろん、年間を通して歴史あるお祭りや催事があるので、行事に合わせて来てもらうのもいいかもしれません。」
ーーおすすめの祭りはありますか。
「今回、蹴鞠の撮影をしたドライバーのお勧めは、清水寺の青龍会(毎年3月15日、4月3日、9月15日開催)だそうです。迫力満点なので気になる方はぜひ!春のお花見スポットもたくさんありますので、花見、ライトアップ、少人数貸切など、ご要望に合うお花見スポットを見つけて楽しんでください」
約1400年前に始まったという蹴鞠。サッカーのように勝敗を決めるのではなく、相手の蹴りやすいところに蹴るという精神のもと行われるそうです。鞠の精とされる「夏安林(げあんりん)」「春楊花(しゅんようか)」「秋園(しゅうおん)」に由来するという「アリ」「ヤア」「オウ」という掛け声や鞠足(鞠を蹴る人)の階級によって異なる烏帽子の種類や装束の色や文様、蹴鞠を始めるまでの作法も見もの。来年は、ぜひライブでご覧になってみてください。