京都のタクシー会社が連日、地元の桜の花の写真をツイッターに投稿し話題です。初のインスタライブも行い、「お花見気分が味わえた」「京都旅行しているみたい」「来年こそは京都に行きたい」「いつの日かこの景色を自分の目で見たい」などの声が寄せられています。
京都知り尽くしたドライバーや社員が撮影
投稿したのは全国8都市でMKタクシーを運営するエムケイ(京都市南区)のツイッター公式アカウント「MKタクシー」(@MKofficial_PR)です。
「今年も春がやってきたことをお知らせします」と3月2日から桜の写真の投稿をスタート。京都を知り尽くしたドライバーや社員だからこその1枚が並びます。
4月2日に「目の前が桜で覆われるようなピンク色な写真が届きました 」の投稿文とともに公開された4枚の写真には、「待ち受けにしたい」「これはすごい」「花筏のじゅうたんですね」「川がピンク」「来年は京都に行きたい」などのコメントや、3.5万件のいいねが付きました。
撮影した同社社員は、写真が拡散していく様子を見て「うれしい反面、自分の写真が多数の人に評価されることへの驚きや戸惑いも大きかったです」。
ツイッター上では「写真がお上手」と評判。写真歴を尋ねると「写真歴というのもおこがましいですが」と恐縮しつつ、4年前の第1回社内フォトコンテストで「偶然いい写真が撮れて」金賞を受賞し、「写真を撮る面白さに気づきました」。
撮影場所は京都府亀岡市の七谷川。七谷川堤周辺の全長2.2kmの散策道和らぎの道には約1500本の桜があり、「亀岡では一番有名な桜スポットです」(亀岡市在住の同社社員)。残念ながら今年の見頃は過ぎてしまいましたが、来年以降の桜見物の候補に入れておきたいスポットです。
積極的に桜情報を発信した理由
同社では、ツイッターハッシュタグ「#MK春2021」やインスタライブなどを使って、例年以上に、京都の桜情報を積極的に発信し続けました。
「昨年に続き、今年もさまざまな事情で京都にお越しになれない方々が全国的にいらっしゃるだろうと思い、弊社で京都の桜をお届けし、少しでも晴れやかな気持ちになればと取り組みました。コロナ禍がおさまった頃、皆さまの観光の目的地として京都を選んでいただくきっかけになればという思いもあります」(ツイッター担当者)
離れていても…「病室の母と」「海外の友人と」
今年初めてインスタグラムの生放送機能を使った「インスタライブ」も行いました。ハートの猪目窓で知られる正寿院や、夜の東寺などから生配信を行うと、「病室の母と一緒に見ました」「長い間会えない海外の友達と見ました」などのコメントが届いたそうです。
インスタ担当者は、「弊社のライブ配信が遠くにいる大切な人と同じ時間を共有する機会にもなっていることを知りました。私たちの想像を超えた反響をいただき大変うれしく思います」と手応えを感じているようでした。
今年の桜投稿をツイッター担当者は振り返ります。
「我慢して、諦めることが多い昨今ですが、思い切って今年の桜投稿や配信に力を入れて実行してみたことで多くのうれしい反応をもらいました。『やれることはやってみよう』という自分たちへの思いもあったかもしれません」
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桜満開の時期が過ぎた今でも、朝霧の中の蹴上インクラインや哲学の道の花筏、知恩院ライトアップなど、古都の季節の移り変わりを感じさせてくれる投稿は続いています。気兼ねなく京都旅ができる日まで、SNS上だけでも旅気分を味わいたいですね。
▽MKタクシー公式ツイッター(@MKofficial_PR)
▽MKタクシー公式インスタグラム(@mktaxi.jp)