現物がなくても「合鍵」がつくれる→その方法に「ガチで怖いやつ」「他人でもつくれる!」「子どもたちにも啓発を」

東寺 月子 東寺 月子

オンラインでの合鍵づくりはリスクが満載

ーー純正キーに刻印された「キーナンバー」さえあれば、合鍵が簡単につくれてしまうというのは本当ですか?

「はい、本当です。キーナンバーがあれば鍵が作れるので、キーナンバーを盗み見されたり、写メを撮られることはもちろん、自らSNSに鍵の番号がわかる写真を投稿することは、大変危険なのです。
現在、オンラインで合鍵作製の受注をしている業者は多数ありますが、鍵の現物がなくても、持ち主本人ではなくても注文・作製を受ける業者も存在します。そのため、セキュリティ管理をしっかりしていない会社や、悪徳業者にオーダーすると大変なことになります。自宅の鍵だけでなく、ロッカーなども同じです」

ーーコワイ! 実際にどのようなリスクが考えられますか?

「オンラインによる合鍵作製には、大きく以下のような二つの問題があります」

①本人がオンラインで合鍵を発注した場合、合鍵現物・キーナンバーの情報と一緒に、住所といった個人情報が伝わるため、情報漏洩したり、郵送トラブルが発生した場合、鍵の持ち主に対して危険が高まる
②注文主が正当な鍵の所有者であるかを確認できないため、悪用目的で合鍵をつくられていても、業者側が気づくことができない

「そのため私たちのグループでは、インターネットでの合鍵注文には反対・注意喚起しております。お客様が安心してご利用いただけるよう、私たちは対応策として必ず鍵の現物を持参のうえご来店をお願いし、以下のことを行っております」

①鍵の正当な所有者であることを確認するため、「純正キー」を持参してもらう(合鍵を使って、さらに合鍵を作製することは、精度をお約束できない場合があるからです)
②その場で作製する
③お客様の個人情報を聞いたり控えない(一部、防犯性の高い鍵はメーカーへの注文が必要なため、ご連絡先を伺うことがありますが、その鍵についての詳細は伺いません)

鍵は個人情報と心得よ! キーナンバーはあなたの家のパスワードです

ーーなるほど。ではむやみに個人情報を聞く業者には注意したほうが良いですね。ほかにも、不正に合鍵をつくられないためには、どういうことに気をつければいいですか?

「鍵は大事な個人情報であるという意識を持つことです。置きっぱなしや、一時的にでも人に貸したりしないなど、日頃から防犯意識をもった生活を心がけてください。
また、不正にキーナンバーを盗まれない(盗み見、撮影)具体策として、純正キーは家に保管して、普段は合鍵を使ってください。実は鍵屋さんで作る合鍵にはキーナンバーは刻印されていないので、他人に鍵を見られてもそこから合鍵を作製されてしまうようなことはありません。
そして純正キーは”キーキャップ”等の商品で、キーナンバーを目隠しするのがおすすめです。純正キーに書いてある「キーナンバー」はあなたの家のパスワードです。むやみに持ち歩かず、大切に自宅保管して下さい」

防犯には「鍵登録システム」が安心・安全

ーーちなみに「合鍵がつくりにくい鍵」というものはあるんですか?

「ホームセンターなどで断られ、私どもによくご相談いただくのは、鍵の形状が特殊なもの、海外製のもの、合鍵を作製する素材(キーブランク)が手に入らないものなどがあります。これらは、簡単に合鍵が作りにくいと言えますね。『防犯』という意味で、合鍵が作られにくい鍵なら“鍵登録システム”を採用しているシリンダーのものがおすすめです。自宅の鍵をこれに付け替えるのは、防犯対策として有効です。

“鍵登録システム”とは、所有者情報を鍵メーカーに事前登録するもので、スペアキーを作製するためには所有者情報と発注者を照合しなくてはならない仕組みとなっています。『キーナンバー』『商品シリアルナンバー』『暗証番号』この3つの情報がそろわないと、合鍵が作れません。ですから、鍵の所有者以外、鍵屋さんでも合鍵は作れないので安全です」

ーーなるほど!これなら万が一鍵を落としても安心ですね

「そうですね。でも何より、合鍵を作る場合は必ず店舗を構える鍵屋さんにご相談ください。そして、鍵を人に見せないということが大事です」

これから春に向けて、新生活が始まる大学生や新社会人の皆さんは、合鍵をつくる機会が多いはず。必ず気をつけてくださいね。そして、お子さまに鍵を持たせるときは「人に見せない」「貸さない」を徹底したいところです。

たっぷさん
https://twitter.com/ing_tapp?lang=ja

一般社団法人カギの110番・カギの救急車
防犯の啓蒙活動情報や鍵の防犯グッズなどをウェブサイトでも発信
https://www.kagi1109948.com

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース