保育士の7割強「保護者とのトラブル経験がある」…対応に困る保護者の特徴は?

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

保育士は業務の幅が広く多忙な仕事と言われています。そのなかで保護者とのトラブルに発展するケースも少なくないようです。Simple株式会社(東京都品川区)が、全国の保育士100人を対象に「保育士さん」に関する調査を実施したところ、7割強が「保護者とのトラブル経験」があることが分かりました。また、対応に困る保護者の特徴は、「高圧的な態度をとってくる」「保育士・保育園への要望が多い」などに回答が集まったそうです。

調査は2023年12月にインターネットで実施されました。

調査によると、全体の74.0%が「保護者とのトラブルを経験したことがある」(数える程度だがある44.0%・何度かある31.0%)と回答しました。具体的なトラブルとして以下のようなコメントが寄せられています。

▽友だち同士のケンカで自分の子は悪くないと親が介入してくる。
▽子どもが持ってきてはいけないものを内緒で持ってきて友達に渡していたこと。
▽連絡帳に書いた内容について、違う捉え方をされた。
▽自分の子どもの発表会の衣装が気に入らないからやめて欲しいというクレーム。
▽提出物の確認不足で保護者と行き違いになってしまった。
▽行事に対する事。コロナで保護者を入れない事への反発。
▽お迎え時間がルーズなことを指摘したら、役所に苦情を訴えられた。
▽子どもが友達と喧嘩した際、軽い擦り傷をしてしまい報告したのですが、どうして喧嘩をみていなかったのかという話になりました。

続けて、「対応に困る保護者の特徴」を複数回答で教えてもらったところ、「高圧的な態度をとってくる」「保育士・保育園への要望が多い」(いずれも67.0%)、「保育士の話を聞かない」(52.0%)、「子どもとコミュニケーションを取らない」(44.0%)といった回答が上位に挙がりました。

そこで、「保護者とのトラブルが発生した際の行動で、特に大切だと思うこと」について複数回答可で答えてもらったところ、「保護者の話を最後まで聞く」(81.0%)、「謝罪と感謝の気持ちを伝える」(65.0%)、「事実確認と正確な情報を伝える」(60.0%)などが上位に並びました。

一方、「ありがたいと思う保護者の特徴」についても複数回答で教えてもらったところ、「保育士とのコミュニケーションが丁寧」(81.0%)、「決まりや時間を守ることができる」(71.0%)、「他の保護者や子どもに対して友好的」(54.0%)という回答が集まりました。回答者からのコメントは以下の通りです。

▽小学校を卒業する際に、感謝の手紙をくれたこと。
▽信頼関係を作っていたので卒園の時にありがとうと言ってもらえたこと。
▽体調不良などはきちんと伝えてくださる。
▽発達について指摘した際、驚かれたが、最終的には感謝してもらえた。
▽夕方のお迎えで保護者様も疲れていると思うのに、お子様の報告を笑顔で聞いてくれる。

最後に、「保護者と良好な関係を構築するうえで大切なこと・気を付けていること」を複数回答で教えてもらったところ、「各家庭や保護者の事情を理解する」(75.0%)、「子どものその日の出来事や様子をマメに伝える」(68.0%)、「適切な言葉遣いや振る舞いを心がける」(67.0%)といった回答が上位に挙げられたそうです。

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