中国広東省の屋台で販売されているたこ焼きの作り方が、SNSで話題になっている。30センチ超のロングピックを使い、一気に7個串刺しては、くるっと豪快にひっくり返す動画。中国に5年半滞在する関西人の男性(33)は初めて見る光景に、こう驚いている。「中国らしくて効率的だな」
X(旧ツイッター)に動画を投稿したのは、中国で中古ブランド品の事業を展開する吉川真人さん。中国ではたこ焼きはメジャーな食べ物で、多くの屋台で売られているという。
焼き方に反論「穴は開けない!引っかけて転がすの!」
ロングピックを初めて見たのは、アヘン戦争の舞台になった「東莞虎門」を散策していた時。中国人のおばちゃんが営む屋台。縦列に7個並ぶたこやきを、下からピックで一気にぶっ刺してはひっくり返し、ピックを抜く動作を繰り返していた。「最初は短い串で返していましたが、丸みを帯びてから長い串を使っていました。関西人ですが、感銘を受けましたね」と話す。
具材はキャベツか白菜が大量に混ぜられ、タコは日本よりも小さめ。ソースとマヨネーズに、かつおがふりかけられており、「サラダ味強めのドーナツみたいな感じです。ほんのり甘く、油をふんだんに使っているので表面はカリカリでした」と説明。タコは入っていないこともあるといい、「宝くじと変わりません」と笑う。
吉川さんがXに動画を投稿すると、焼き方について賛否分裂。「いいと思うけど器具が怖い」「たこ焼き革命」「ええやん、ええやん」などの声がある一方、「仕上がりにムラができて、1パックの中でも美味しい・美味しくないができてしまう」「たこ焼きを焼く時に穴は開けない、突き刺さないのよ!引っ掛けて転がすの!」などの声もあった。
ところで、中国らしくて効率的ってどういうことだろう…? 吉川さんに聞くと、ある例を教えてくれた。中国では日常生活のあらゆることを一つのアプリで完結できる「スーパーアプリ」が普及しているという。「友人とチャットに使うだけではなく、企業としての顧客管理ツール、飲食店でのオーダー、買い物などができます。何でもまとめるクセ、あります」