プレーン味の7社を食べ比べ
県外出身の記者も、今回の取材できび団子の種類の多さに改めて驚かされた一人。違いが分からず、お土産を買うときに戸惑っていただけに、特徴を知りたくなった。8社のうちプレーン味を扱う7社の味を食べ比べた。
同じきび団子といっても見た目は多種多様だった。形は平べったいものからこんもりとしたタイプまであり、色は山脇山月堂は黄みが強く、山方永寿堂は白っぽい。並べてみて初めて濃淡があることに気づいた。
見た目や味、食感に違い
特に違いがはっきりしていたのが、団子表面の粉の量。広栄堂武田は手からこぼれ落ちるほどまぶしてあり、後で尋ねると正体はでんぷんで、水分量が多い団子がべたつくのを防ぐのが狙いらしい。
気になるお味の方は…。メーカーによって甘みを強く感じたり、もちの風味が際立っていたりと微妙な違いがあると判明。中山昇陽堂は甘さ控えめでぺろっと食べられた。
食感はさまざまで、金萬堂本舗は軟らかく、口に含むととろけるよう。聖和堂は弾力があってしっかりしていた。見た目と食感にギャップがあったのは廣榮堂。硬めと思いきや、食べると軟らかい。個人的には甘さ控えめで弾力のあるタイプが好みだが、贈る人によって変えてみても面白そう。
パッケージもこだわり
中身もさることながら、パッケージへのこだわりは半端ではない。外箱は桃太郎や桃の個性豊かなデザインをあしらい、食べる前からワクワクさせられる。ほとんどが個包装で、ころんとした団子がかわいい紙に包まれているのもポイントが高い。
素材への思い入れ、パッケージの追求、新感覚の味わい―。各社が工夫を凝らし“岡山の味”を守っていると実感した。今度の帰省では薦めてもらった品を買って、家族で一緒に味わってみよう。