「新型シエンタ」VS「80系ヴォクシー」買うならどっち? クラス違いの人気ミニバン…中古車も視野に入れたら同価格帯

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

広さでは80系ヴォクシー、使い勝手面ではシエンタ

室内スペースを比べると、80系ヴォクシーの室内長が長く広いことが分かる。3列目シートの居住性を重視するのであれば、80系ヴォクシーという選択になる。シエンタの3列目は、小さな子供用と考えると良いだろう。もちろん、荷室スペースも80系ヴォクシーが勝る。

同様に、室内高は100mmも差がある。シエンタでも十分な解放感があるが、80系ヴォクシーには敵わない。

全幅は、両車5ナンバーサイズということもあり、ほぼ同じだ。また、左右の乗員との距離も両車同等レベルで、大きな差はない。80系ヴォクシーのZS系は、全幅1,735mmだが、外板パーツによる全幅拡大のため、室内幅には影響しない。前後の室内スペースでは、ホイールベースが長い80系ヴォクシーが圧倒するものの、使い勝手面ではホイールベースが短いシエンタが圧勝する。

最小回転半径は、シエンタの5.0mに対して、80系ヴォクシーは5.5mと大きい。狭い駐車スペースでの取り回しでは、シエンタが便利だ。また、全幅は同じでも狭い路地などでは、小回りが利くので運転しやすい。運転が苦手な人や高齢者でも扱いやすいと感じるだろう。

よくクルマを使い、3列目シートをあまり使わない人であれば、シエンタがお勧めだ。

比較対象にならないほど大きな差がついた予防安全装備

トヨタ シエンタに標準装備されている予防安全装備パッケージ「トヨタセーフティセンス」は、クラス世界トップレベルの実力を誇る。

予防安全装備に加え、運転支援機能PDA(プロアクティブドライビングアシスト)も標準装備されている。PDAは、システムがリスクの先読みを行い、ドライバーの安全運転をサポートする。自動運転時代の到来を感じさせる装備だ。

予防安全装備を80系ヴォクシーと比較すると、雲泥の差となっている。予防安全装備は日進月歩といった状態のため、2014年デビューの80系ヴォクシーでは太刀打ちできない状態だ。

とくに、デビュー直後のモデルには、自動ブレーキそのものが用意されていない。2016年の改良で、対車両・低速域のみの自動ブレーキ機能をセットにした「トヨタセーフティセンスC」が用意された。しかし、廉価グレード系はオプション設定だ。ライバル車の多くが歩行者検知機能を備える中、2019年1月の改良でトヨタセーフティセンスに歩行者検知機能が追加された。

予防安全装備の性能を重視するのであれば、間違いなくシエンタという選択になる。80系ヴォクシーで、少しでも安全性能を重要視するのであれば、2019年1月の改良後モデルがお勧めだ。

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