スーパーのセルフレジでお会計中のお客様に、店員さんが「お会計していない商品がありますよ」とお声がけしているシーンを目撃した……そんな体験談がX(Twitter)に投稿され、話題となりました。
マイバッグを手で押さえて…
目撃者のムネコさん(@mukuko_r)は、現場の状況を以下のようにつぶやきました。(一部抜粋)
『そのお客様はマイバッグを手で押さえて、店員さんが確認しようとするのを拒んで、大丈夫だと言い張ってた。その後、バッグに入っているものは以前買った商品で、もともと入っていたと言い出した。すると店員さんからは、セルフレジが手元を録画?してるから確認できる……と伝えているような声が聞こえた。その後はわからない』
ムネコさんに聞いたところ、当該の店舗では5~6台ほどのセルフレジが壁に向かって並んで設置されており、有人レジは無し。レジ背後に待機されている店員さんが、お客様にお声がけされていたそうです。お客様は50~60代くらいの女性とのこと。
ムネコさんもその後の結末までは見ていないため、実際のところ万引きだったのか、うっかりミスや誤解だったのかはわかりませんが、リプライではセルフレジに関するさまざまな意見が寄せられました。
他でも続々…でも「録画してます」
「私が働いているスーパーのセルフレジは、全部のやり取りが録画、記録されています。 万引きは悲しいことにとても頻発しています。 ビールやドリンク類をケースで買って、レジを通さない方がこの時期は多くて、見ていてとてもイヤな気分です……」
「セルフレジは録画しています。ずっと事務所で防犯カメラ映像が流れています。一回くらいなら要注意ぐらいだけど、大量、悪質、何回もの場合は警察を呼び、映像提供し被害届を出します。そんな人は他の店でもやってるので、他の店からも出てるので捕まりますよ」
「軽い商品二枚重ねてスキャンしても大丈夫だったり、バーコードが無い商品で高い商品なのに安い商品で買おうとしたり、精算が終わってないのに帰ろうとする人もいますねー。セルフレジ担当の人が一人で見てなくちゃいけないですし、お客様から尋ねられて気を取られてると他のレジまで見てられないですし、万引きを無くすのは無理だと思う」
「スキャンしていない商品をカバンに入れるのを見ちゃって、声かけるこっちもドキドキするから本当にやめてほしい。一回不正して注意したことあるお客さんでも、セルフレジに立ってる店員が違うと、また不正する人おるからね……何回やるねん……店員みんなに伝えてるからバレるに決まってるよ」
「うちの元バイト先もセルフレジがあったんだけど、スキャンしてないの意外とバレるんだよな。ちなみに事務所には、万引きとかスキャン通してない人とかの顔がいっぱい張り出されてたよ」
「ダイソーのセルフレジを何度か使ってますが、モニターに自分が映っているから録画されてるんだろうなって思ってました」
「ワシの知るスーパーの場合、
・セルフレジにカメラがあって手元と顔を録画されてる
・手元の画面はレジ上部の画面に映し出されてる(これは他の客にも見えてる)
・セルフレジ全体も防犯カメラで捉えられている
不正があった場合、顔と車のナンバーや自転車の登録番号の画像を見て後日自宅に来客が来るよ」
「大きな声では言えないけど、私、一回やってしまったことがあります。 紙系のものを2個買ったのに、重なってたことに気づかなくて、セルフレジでは一個分ピッ、と。他にもいろいろ買ってたから何も思わなかったけど、家に帰って商品とレシート見比べてヒィっ!てなりました。 お店に電話して支払いに行きました……」
「セルフレジを済ませ、子どもが乗っている車タイプのキャラクターカートを押しながら帰ろうとしたら、店員さんに止められ、???となったけど、子どもを見てみるときゅうりをかじっていました……」
「僕は心配性なので、セルフレジで万が一打ち間違えて万引きになったら嫌なので、基本的に店員さんのいるレジを利用している。もっと間違いの起こらないシステムに進歩してほしい」
意図せずセルフレジで会計ミスをしてしまい焦った、セルフレジは間違えそうであまり使いたくない、といった声も多く寄せられました。しかし人手不足などの背景により、セルフレジの設置は年々増加傾向となっています。
普及率はフルが25%、セミなら75%超
一般社団法人全国スーパーマーケット協会、一般社団法人日本スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会による『2022 年スーパーマーケット年次統計調査報告書』では、スーパーマーケットのフルセルフレジの普及率は25.2%、セミセルフレジ(決済のみセルフレジ)の普及率は75.1%となっています。
食品スーパーに限らず、UNIQLOなどの大型アパレル店や、ダイソーなどの100円ショップでもセルフレジの導入が進んでいます。レジ業務負担の軽減により、商品補充や売り場管理、接客などの他業務へ集中できることがメリットとされています。
とはいえSNSでは、故意・過失含めさまざまなトラブルの体験談や目撃情報が集まり、まだまだ課題は多そうです。セルフレジ導入の背景やトラブル発生状況について、株式会社大創産業に聞いたところ、以下の回答をいただきました。
「セルフレジの導入は都市部店舗を中心に進めておりますが、当社全体ではまだまだ始まったばかりの段階にあります。
導入の主な目的は多様なお客様へのサービス向上です。当初より、当店で初めて使われるお客様も想定されておりましたので、レジ付近にはスタッフを必ず配置しご案内をしております。カメラの有無についてやこれまでのトラブルなどの詳細につきましてはお答えできかねます。
今後もサービス向上を図りつつ、試行錯誤で進めていければと検討している段階にございます。ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。」
安定したサービス供給のために加速するセルフレジ化ですが、店舗側もお客様側の操作慣れも、まだまだ過渡期といえます。セルフレジの種類・形態も多様化してきていますが、セルフレジがモラルハザードの温床とならないことを願うばかりです。