JR車内で撮影された1枚の写真がネット上で波紋を広げています。
写っているのはトレーにのったカレー皿。あろうことか、運行中の車両の床の上に放置されています。レンゲも確認でき、つい先ほどまで食べていたような痕跡があります。誰かが店で提供されたカレーをトレーごと車内に持ち込み、座席で完食し、そのまま床に置いて立ち去ったーーと考えられそうです。
車内の異変に気付いたのは乗客の一人、ツイッターユーザーの「ぴーす交通局ツイッター課」さん。写真を撮影し、自身のツイッターに投稿しました。ユーザーからは「車内の座席でカレーを食べたってこと?」「どうやってここまで持ち込んだの?」「理解に苦しむ」「ありえない」「弁当のカラ容器は見たことあるが…」など驚きの声が寄せられました。
「こんな光景は初めて…あってはいけない」
投稿したぴーす交通局ツイッター課さんに話を聞きました。
──見つけた場所は。
「中央快速線の高尾発東京行き、E233系T29編成の車内です。発見したのは西八王子駅付近です」
──気付いたきっかけは。
「たまたま見つけました。ふと見たらあったという感じです。私が乗車したときにはすでに置かれていたので、置いた人は見ていません」
──さぞや驚いたのでは。
「他の路線も含めて、このような光景は初めて見ました。ただでさえ混雑する通勤電車での食事は、おにぎりなどでもない限り迷惑なのに、今回の場合おそらくどこかの駅そば屋で売られているカレーだと思われます。他の乗客だけでなく、お店の人にも迷惑をかけているので、このようなことはあってはいけないなと思いました」
JR東日本「飲食店でご利用いただくことがマナー」
今回の非常識な行為。東日本旅客鉄道(本社:東京都渋谷区、JR東日本)では把握しているのでしょうか。広報担当者に聞きました。
──JR東では今回の出来事は把握しているのか。
「把握しておりませんでした」
──駅そば店などで提供された食事が、トレーごと車内に持ち込まれることはよくあるのか。それともレアなケースなのか。
「今回の写真のようなケースについてのご意見は、本件以外に把握しておりません。飲食店で使用している食器類については、飲食店でご利用いただき、飲食後に店舗に返却されることがご利用マナーであると認識しております」
──在来線における車内飲食ルールはあるのか。
「車内での飲食については、明確なルールを規定しているものではございませんが、すべてのお客さまが快適にご利用いただけますよう、ご利用マナーのご理解とご協力をお願いしております」
──乗客にお願いしたい車内飲食マナーは。
「匂いが著しく強い食品などはご不快に感じられるお客さまがいらっしゃったり、加えて列車の揺れによりまわりのお客さまの衣服や持ち物、車両設備を汚してしまうおそれもありますので、お客さまの公共空間でのマナー意識に照らした行動をお願いしております。なお、ゴミなどもお持ち帰りいただくようにお願いしております」
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