「やめれー!!!!!
危ないよ。イギリスや欧州は死亡事故発生で規制してるのに何で日本は逆方向なんじゃ!!!
イギリスは実証実験の超数少ない電動キックボード以外は公道走行は全部禁止やぞ!!!!なぜかというと死人が出まくったからじゃ!!!
絶対に乗っちゃダメ!!!バイク乗りなら危なさわかる」
今月1日から道路交通法の改正により、一定の基準を満たしていれば運転免許がなくても16歳以上の誰もが乗れるようになった電動キックボード。首都圏を中心に手軽な交通手段として広がっていますが…「イギリスや欧州は死亡事故発生で規制してるのに何で日本は逆方向なんじゃ!!!」などと警鐘を鳴らした投稿がTwitter上で話題を集めた。
事故多発を受け、イギリスは公共交通機関での走行は禁止に バッテリーの発火事故による火災も発生…
投稿したのは、ロンドンに住むITコンサルタントで著述家の谷本真由美さん(@May_Roma)。イギリスや欧州などでは電動キックボードによる死亡事故が起きて規制をしている現状を踏まえ、日本政府の規制緩和に驚き警鐘の意味を込めて、今回ツイートしたという。現在イギリスでは18歳以上で運転の仮免許、または本免許を持っている人しか、電動キックボードに乗ることができない。
谷本さんによると、英国運輸省(DfT)が公表しているイギリスにおける電動キックボード(eスクーター)の事故者数について、2021年は年間1434人の衝突事故が発生。このうち10人の死亡者が出たほか、重傷者は421人、中軽傷者は1003人を数えた。また2020年の統計では死亡者1人、重傷者128人、中軽傷者355人だったことからわずか1年で大幅に増えている。
イギリス政府は事故多発を受け、個人が所有している電動キックボードは公共交通機関での走行は禁止し、現在乗車可能なのはごく少数の実証実験地域のみという。
「イギリスは特にデータを重視する国ですので、南部を中心とした自治体で実証実験を行い、その上で一部公道での走行を解禁しましたが、事故が多発したため規制に踏み切っています。自治体の中には自主的に規制を厳しくするところも出てきています。また電動キックボードの安全性も大変な問題になっており、中国製の多くにバッテリーの発火事故による火災が発生しているため、電動キックボード自体の販売を禁止するという声も上がっています。
また規制が強化される前は、高齢者が多いロンドン南部の我が家の周りでも車道や歩道を走行する電動キックボードが多数あり、改造車の場合は原付バイク並みのスピードが出ていました。利用者の多くは10代の無謀な運転をする男性。歩道で音もなくスピードを出して後ろから走ってくるために接触しかけたことが何度もありました」
フランスも住民投票で「電動キックボード」使用禁止! 高齢化社会の日本、事故多発は免れない…なぜ規制緩和に?
このほか、フランスでも電動キックボードには反対の声が上がり、パリでは公共コンサルテーションが行われ、住民投票で禁止に。また欧州西側では路上での走行を禁止する方向だという。
「イギリスやフランスでこれだけ事故のデータがあり禁止の声が上がる電動キックボードを、なぜ今さら日本は許可? 衝突犠牲者は高齢者や中年以上 高齢化社会で、道が入り組んでおり歩道が十分整されていない日本での事故多発は目に見えている 電動キックボード推奨には利権があるのでは?」
投稿のリプライで、日本における電動キックボードの規制緩和について疑問を投じた谷本さん。最後にこう訴える。
「そもそも日本政府は韓国や欧州などの数年間におよぶ実証実験と公道での走行許可後に多発した事故のデータが豊富にあるにのにも関わらず、他の先進国と逆行して超短期間で規制を緩和し、運転免許さえ必要ない走行を許可という点が全く理解できません。日本政府による実証実験も大変手ぬるいもので、他の国よりも遥かに高齢者が多く、歩道も十分に整備されていない上に、狭い道が多い日本で走行を許可するのは殺人誘発行為です。またヘルメットなどを義務化しないのも全く理解ができません。
想定される事故は、運転者の転倒をはじめ車両との衝突、車両に巻き込まれ事故、歩行者との衝突、建造物への衝突など。運転者は頭部損傷や脊椎損傷、複雑骨折などの大けがを負う可能性があります。免許なしで乗れるようになったからといって、気軽に乗らないでほしいです」
実際、規制緩和された1日以降、大阪や北海道などで電動キックボードによる事故が相次いでいる。
谷本さんの投稿には2.3万件のいいねがついたほか、「間違いなく事故は増えるでしょう」「キックボードとか原付の重心は、人間本人になるから、転けた時には重大人身事故になりやすいのね」「運転する側としては速度アップでかなりストレスは解消したものの混合交通で日本くらい路面が良くても速くなった分、危険度も増しておりますね」などと、たくさんのコメントが寄せられています。
一方、政府広報オンラインによると、今回の改正で一定の基準を満たす電動キックボードというのは「特定小型原動機付自転車」と定義され、時速20キロメートルを超えて加速することができない構造のもの。またナンバープレートの取り付け、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)などの加入が義務付けられるほか、ヘルメットの着用は自転車同様の努力義務になっているという。
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谷本真由美さんは元国連専門機関職員。41万部のベストセラー『世界のニュースを日本人は何も知らない』(ワニブックス)の著者。