【日本人の疲労10万人調査】元気なシニア世代 20・30代女性の疲れが深刻

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シニア世代の「元気な人」は多いなか、20・30代女性の疲労は深刻に――。そんな調査結果が、一般社団法人日本リカバリー協会(神奈川県厚木市)が、一般社団法人日本疲労学会、株式会社ベネクス(神奈川県厚木市)と共同で実施した「ココロの体力測定2023」で分かりました。

調査は、全国の20~79歳の男女10万人(男女各5万人)を対象として、2023年 4月~5月の期間にインターネットで実施されました。

まず、2023年の「疲労状況」を2021年調査と比較したところ、「元気な人」(2021年:21.9%・2023年:21.5%)は、微減となったものの「疲れている人(低頻度)」(2021年:39.7%・2023年:39.9%)、「疲れている人(高頻度)」(2021年:38.4%・2023年:38.6%)の状況から、大きな変化は無いことが分かりました。

ちなみに、総務省統計局の人口推計から人口換算を行うと、20~79歳の「元気な人」は1985.0万人、「疲れている人」は7234.4万人(疲れている人(低頻度):3675.5万人・疲れている人(高頻度):3558.9万人)となり、「元気な人」は2021年の2063.4万人から78.4万人減少した結果となりました。

これを男女別でみると、「疲れている人(高頻度+低頻度)」の割合は、男性が76.8%、女性が80.1%と、女性が3.3pt多くなっているほか、「元気な人」では、男性の23.2%に対して女性は19.9%と、男性よりも女性の方が疲労傾向にあることが顕著になっています。

さらに、性・年代別で比較したところ、男女ともに年代が上がるほど「元気な人」(20代男性:14.8%・20代女性:10.5%/70代男性:39.4%・70代女性:35.5%)が増えている一方で、「疲れている人(高頻度+低頻度)」は年代が上がるほど減少する傾向がみられました。

特に、現役世代内では40代までの疲労状況が高く、特に20代・30代女性は「元気な人」(20代:10.5%・30代:9.4%)がわずか1割であるのに対して、慢性的に疲れている状態である「疲れている人(高頻度)」の割合が20代:56.8%・30代:56.5%と、5割を超えていました。若い女性の疲労が深刻な状態にあることがうかがえます。

次に、疲労状況に密接な「睡眠時間」の状況について調査をしたところ、2023年は、「6時間以上8時間未満」(53.5%)や「5時間以上6時間未満」(24.2%)などが多くなっていました。

これを2021年調査と比較すると、「5時間未満」(2021年:18.9%・2023年:16.1%)が0.85倍と大きく減少している一方で、「8時間以上」(2021年:6.1%・2023年:6.6%)は1.09倍となり、何かしらの要因で過度な睡眠時間を要する人が増えている様子がうかがえます。

また、睡眠時間と共に重要な「休養時間」では、2021年調査に比べて「2時間未満」(2021年:50.4%・2023年:54.0%)の人が増加している一方で、「3時間以上」(2021年:26.5%・2023年:23.5%)の人は約1割減少をしていました。

調査結果から同協会は、「コロナ禍から活動が再開し移動時間などが増えている為、自身の休養に充てていた時間が減っていることが推測されます」とコメントしています。

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