すごいゾウ!お手伝いゾウさん、水道ホースをくるくる巻いて「はいっ、どうぞ!」と飼育員に手渡し ごほうびは大好きなリンゴ

竹内 章 竹内 章

ゾウは社会性が高い動物として知られています。東山動植物園(名古屋市)のアジアゾウのワルダー(メス)と飼育担当者のやりとりにびっくりする人が相次いでいます。ゾウってこんなに賢いんだ!

アジアゾウ舎の床を洗い終え、元栓を閉めに行く担当者。その間にワルダーは地面に置かれたホースを鼻を使って上手に巻いていきます。巻き終えると、戻ってきた担当者に「はいっ」と言わんばかりに渡します。担当者は「お手伝い、ありがとう」とリンゴ2個を口の中に放り込み、鼻のあたりをポンポンと労います。

ゾウやコアラなど動物が大好きなTwitterユーザーのらすかる(@rascaltypeb)さんがこのシーンを投稿すると、動画は300万回以上表示され、6万近いいいねを集めました。らすかるさんに聞きました。

ーーホースをくるくる巻くという動作を繰り返し見てしまいます

「ワルダーさんのこの行動は以前から見られ、SNSにも度々アップしています。今回の動画はいつも以上に反響がありました」

ーー初めて見る人はきっと驚くと思います

 「皆さん驚いて、「すごい!」「やっぱりゾウは賢い」「えらいなぁ!」と感心されています。今回は見ていた若いカップルの方が「ゾウさん興味なかったけどファンになった」と話していました。皆さん、自然と笑顔になっています」

飼育員が落とした道具を拾って渡すことも!

ワルダーは1973年に東山動植物園に来園し、ずっと東山動植物園で暮らしています。推定年齢は51歳で人間に例えると60~70歳くらい。慎重な性格で変化に敏感。新しい場所に行くことをためらうため、外の運動場も全面を使うことができず、飼育員が少しずつ慣らして自分で動ける範囲を広げ、2022年夏には運動場内のプールまで行けるようになりました。最近は隣の部屋にいる、仔ゾウのうららと鼻でコミュニケーションを取っているそうです。

今回、ワルダーのホースを巻き取る行動について、同園を管理する東山総合公園管理課は「こうした行動は飼育員が指示するわけではなく、お手伝いできることを自ら探し、おやつのリンゴをおねだりします。室内に干し草が散らかっている時に干し草を集めてゴミ箱に入れてくれたり、飼育員が落とした道具を拾って渡したり、その時にできることを自分なりに考えて行動しているようです」と話しています。

東山動植物園のアジアゾウ舎「ゾージアム」は国内最大級でゾウのふるさと「スリランカ」をイメージした建物。ゾウたちは、自然に近い環境で暮らしています。歴史や生態の展示もあり、入場者はゾウの生態を学ぶこともできます。

「絆が強く仲間を助けたり、感情がとても豊かなところがゾウの魅力です。彼らが何を考え行動するのか観察することはとても面白く興味深いです」とらすかるさん。同園担当者も「アジアゾウは知能が高い動物といわれており、じっくり観察していただくといろいろな発見があるかと思います」と話しています。

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