「不審な車が立ち去った」漁港に子猫を置き去り!?SNSで里親を呼びかけた釣り人「世の中捨てたもんじゃない」

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「広くて何もないところでよちよち歩きの子猫 どうしたものか」

宮城県内の漁港で黒い子猫を見つけたという投稿がSNS上で話題になりました。

投稿したのは、mizさん。今月11日早朝、釣りをしに漁港に訪れていたところ、不審な1台の車(SUV)から男が降りてきて、「にゃーにゃー」と猫の鳴き声が鳴り響いたとのこと。辺りを見渡したら車に乗り込む男の姿が…そのまま立ち去ったといいます。

猫の声が鳴り止まず、車の停めてあったところに近付いたら、黒い子猫を発見。母猫が近くにいるかもしれないとしばらく様子を見ていたものの現れず。「車の男が捨てていったのではないか」と思いながらも、置き去りにすることもできなかったため、保護しました。しかし、自宅には動物アレルギーの家族がいたことなどから里親さんを急きょ探すことに。この後、どうなったのでしょう? 保護したmizさんにお話を聞きました。

動物アレルギーの家族がいるため、飼えない…SNSで里親さん探しに乗り出した

――漁港で黒い子猫を保護したとのこと。子猫は捨てられたかもしれないと…?

「最初はSUVの男性が置いていったとは思っていなくて周囲を歩いて回って母猫を探しましたが、見つかりませんでした。警戒して出てこないことも考えて10分ほどはそのままにして釣り場で様子を見ていましたが、やはり母猫は現れず。状況から考えて、男性に捨てられたのではないかと思いました」

――ご家族に動物アレルギーの方がいらっしゃることなどもあり、里親さんを探したそうですね。

「はい。家族は軽度の犬猫アレルギーがあるので、保護には悩んでいました。とりあえず、釣り場の近くにおいて様子を見ながら何かいい方法がないか検索していました。仙台市内にある保護団体にも電話をしてみましたが、『仙台市外の猫は保護ができない』と断られて。たまたま私の投稿を見かけた人が里親募集の引用投稿をしてくれて、いろいろな方が拡散してくださいましたが、引き取るまでのお話はありませんでした。最初こそ威嚇した子猫も足の周りをうろうろしたり、よじ登ってきたりと懐いてきてなんとかしたいと思って里親さんの探し方を必死に検索。ただ里親詐欺などトラブルが多いということを目にして、慎重に探しました」

趣味のモトコンポからのつながりで投稿を見てくれていた人から連絡が!

――その後、どうなりましたか?

「いったん子猫を連れ帰ることにした帰り道、『迎え入れを相談したい』という方からのコメントがきたんです。フォロワーさんではなかったのでその方の投稿をじっくり拝見してからDMを送りました。丁寧に迎え入れたい旨、受け入れ態勢などを送ってくださり、私の気になっていることも聞いてくださったのでこの方ならと思い引き渡すことを決意。さらに遠方ではあったんですが、すぐに迎えに来てくれるということだったので、それまでの間は一時的に自宅で子猫を保護していました。

その日の夕方に車でお迎えに来ていただいて、子猫を見つけて保護してから9時間弱ほどの引き渡しとなりました。迅速な対応にとても感謝しています。里親さんになってくれた方は、趣味のモトコンポ(ミニバイク)からのつながりで投稿を見てくださり、連絡をくれたことを知りました。今は相互フォローし、子猫の状況を教えてくれています!」

――子猫ちゃんとのお別れのときは。

「引き渡しの時には寝ていた子猫も起きて里親さんになでられると手を伸ばし、しがみつくようにしていました。観察した状態や待っている間にしたケアのお話をしていると、またウトウトと寝始めたのでお別れしました」

――SNSを通じてつないだご縁でしたね。

「そうですね。子猫の里親さんがすぐに見つかり、近況も知れてうれしい限りです。里親さんが見つかるまで見守ってくれた方、里親さんが見つかって喜んでくれた方がたくさんいて、物騒なニュースが増えている中で世の中捨てたもんじゃないんだなと思いました」

現在、保護された子猫は里親さんのところで、大切に育てられているそうです。

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