小学生男子がバイキングのトングを舐めた…とっさに「あかんで!」 その子どもと親の反応は…「普段なら注意しないけれども」

中河 桃子 中河 桃子

「今日某ホテルのランチブッフェに行ったんだけど、トングを直接舐めてる小学生くらいの男児がいて思わず「あかんで!」ってデカい声出してもーた 親っぽい人は普通に放置しててドン引き しつけ大事…」とTwitterで投稿したのは、自身も子育て世代と話すブンブンさん(@comechimbun)です。

ブンブンさんが、くだんの小学生と遭遇したのは、初めて訪れたブッフェ会場でのことでした。ブンブンさんのとっさの注意に、「わたしも同じ場面に出くわしたら『あかんで!』と言ったと思います」と賛同する声や、「思い起こせば、自分どうやってバイキング・ブッフェのお作法身につけたんだろう」と我が身を振り返る声などが寄せられました。

コロナ禍でブッフェが中止するなど、子どもがブッフェ会場に慣れていなかったとも推察するブンブンさんに、詳しく話を聞きました。

声をかけるとビクッとして…

――当時の状況は?

「会場の規模は大きくはなく100席以下だと思います。大人料金が3千円弱のお店なのでどちらかといえばカジュアルなグレードです。当日は春休み最終日で、始業式や入学式だったこともあり、家族連れが多い印象でした。我が家も子ども二人連れての利用でした」

――「あかんで!」と声をかけた時の男の子の反応は?

「私が一人で、クリーム系の料理を選び取っているところで遭遇しました。

男の子は自分の皿に具材を乗せていました。恐らくクリームソースを多く取りすぎて、具材の上に上手く掛けることができなかったのでしょう。トングから垂れてるのを舐め取ってしまったようでした。

私が声を掛けるとビクッとして動揺しながら『ごめんなさい、どうしたらいい?』と小さな声で訊いてきました。ちょうどその直後にホテルスタッフが近くを通ったので、声を掛けてすぐにトングを交換していただきました」

――その行動についてはどう思われましたか?

「レストランでのマスク着用者は全体の半分程度だったと記憶しており、お店側からは特にマスク着用についての説明などはありませんでした。私は一応料理を取る際には着用していましたが、男の子は着用していませんでした。

これはあくまでも想像ですが、もしもまだ着用が義務付けられていてマスクで口を覆われている状態であれば、男の子もトングを舐めるという発想にはならなかったのでは、と思います。もしかしたら男の子も”マスクなし”でブッフェを利用するのは初めての経験だったのかもしれません。

なので、今回のことは彼の保護者にとっても予想していなかった事態なのでは、と今となっては思っています」

――男の子とその保護者は、その後はブッフェ会場でどのように過ごしていたのでしょうか。

「男の子は、3〜4組の親子連れ団体で来ていた子どもでした。恐らくママ友関係だと思います。席は大人と子どもに分かれて座っていたと記憶しています。

トングを舐める前から子どもが会場を走るなど、マナーがあまり良くなかったので『ちょっと嫌だな〜』と正直思っていました。その後男の子は普通に席に着いて、お友達と話しながら食事していました。保護者たちは親同士で会話していました」

――子ども連れでのブッフェ会場でのマナーについて思うことは?

「子育て論やしつけについて偉そうに言える立場ではありませんが、やはり他人に迷惑をかけるような行為は止めるべきだし、子どもが自制できないうちは親が側について見守りながら指導してほしいと個人的には思います。

今回はとっさに『あかんで!』と声が出てしまいましたが、普段は他人の子に注意するなどということは滅多にしません。家庭によってしつけやルールの考え方は違うと思いますし、必ずしも自分が正しいとは限らないし、他者とのトラブルはなるべく避けたいと思ってるからです。

親子連れのマナーの悪さを問題視している声を、ツイッターで見かける時も少なくありません。私も小さな子を育てている立場ですが、子育て世代にとってどんどん肩身の狭い世の中になっていくのは嫌だなぁと思っています」

◇ ◇

一昔前は当たり前のようにあった“誰かさんの声かけ”。しかし新型コロナウイルス感染症という災難を経て、誰もが、他者との関わり方に躊躇する場面を経験しているのではないでしょうか。最後に、ブンブンさんはこのようにコメントしていました。

「コロナ禍もあり、他所の人と関わるのがますます難しくなった世の中ですが、たとえ他人であっても自然にマナーやルールを守れるように声の掛け合いをできるようになれば、もっと世間の目も変わるかもしれないな、と考えています」。

「良い」か「悪い」の結果論で判断されがちな今の世の中ですが、ダメなところを攻撃するだけではなく、良くしていくにはどうすればよいかを、それぞれが自分事として考えることも必要なのかもしれません。

■ブンブンさんTwitterアカウント:@comechimbun

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