京都市左京区の八瀬小の児童が、4年ぶりに実施される葵祭の行列「路頭の儀」(5月15日)を心待ちにしている。同小は行列参加者の冠を飾るフタバアオイを栽培しており、育てた葉が日の目を見るのを児童らは楽しみにしている。
葵祭には地元住民でつくる八瀬童子会の会員をはじめ、八瀬小5、6年の男児が行列に参加する。地域ゆかりの植物を育てようと2015年に上賀茂神社(北区)からフタバアオイの株を譲り受け、校内で栽培してきた。
児童たちは日々生育を見守り、当初は20株程度だったのが今では幅約5m、奥行き約30cmの範囲で密集するまでになった。
葵祭は新型コロナウイルス禍で2020年から昨年まで縮小され、フタバアオイを身に着けた人や牛馬が都大路を練り歩くこともなかった。しかし今年は本来の規模で行われることになり、八瀬小は例年通り5月上旬にフタバアオイを上賀茂神社に納める予定だ。
6年の山本璃音君(12)は「八瀬小のフタバアオイが葵祭に使われるのはすごいことだと思う。当日が楽しみ」と話していた。