なぜ「狂犬病予防接種」は義務なのか? 発症例は獣医学生もトラウマになる恐怖…「狂犬病ワクチン」の疑問を獣医師に聞いた

はやかわ かな はやかわ かな

「狂犬病」が侵入するのは……明日かもしれない

2022年、アメリカのニューヨーク州で、凶暴化したキツネに女性が襲われる事件が起きました。同年にはワシントンDCでも、複数人がキツネに咬まれる事件が発生。その後の調べで、いずれのキツネも「狂犬病」に感染していることが発覚しました。

先日も札幌で、野生のキツネが散歩中の犬と飼い主を襲う事件が起きています。現在の時点では、北海道のキツネが狂犬病に感染している可能性は極めて低いそうですが、いつ状況が変わってもおかしくない、と考えておくべきかもしれません。

「清浄国を守り続けるためには、犬を飼っているみなさんの理解と協力が必須です。ほとんど外に出ないから、というのは接種しない理由にはなりません。もしウイルスが侵入してしまったら、接種していない子を守る術がなくなるかもしれません。犬同士がケンカをしてしまった、犬に咬まれてしまった、狂犬病は大丈夫か?という心配の声を聞くことがあります。”現時点では”、狂犬病の可能性は非常に低いです。でもそうでなくなるのは、もしかすると明日かもしれないのです」(ITKさん)

※「狂犬病」はワクチンで予防可能な「人獣共通感染症のウイルス性疾患」です。発症するとほぼ100%死に至ります。アジアとアフリカを中心に、毎年数万人の死者が出ています。

■厚生労働省「狂犬病」

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