「10年連れ添った最愛の愛猫を亡くし、家族全員が深い喪失感に包まれていました」と語るのは、Xユーザーのとららさん(@shipponikukyu)。そんな悲しみの中にいた家族の元へ、運命に導かれるようにやってきたのが、キジトラの兄妹「ひらり」くんと「ふわり」ちゃんです。小さな2匹の存在が、止まっていた家族の時間を再び温かく動かし始めました。
先住猫との別れ、そして出会った「小さな命」
2025年6月20日、飼い主さん一家は大きな悲しみに直面しました。長い歳月を共に歩んできた先住猫の「ちょび」ちゃんが、病気により旅立ってしまったのです。家の中にぽっかりと空いた大きな穴。飼い主さんは、ちょびちゃんが遺したごはんなどを地域の保護猫団体へ寄付できないかと考え、まずは譲渡会へと足を運びました。
その流れで猫たちが保護されている場所を訪れた際、出会ったのが当時生後2カ月ほどのひらりくんとふわりちゃんだったといいます。
「7.2kgもあった先住猫に比べて、あまりの小ささに『ちっさ!』と驚いたのを覚えています。ひらりは被毛の柄がアメリカンショートヘアのようだったので当時は『アメリ』と呼ばれていました。ふわりは全体的にぱやぱやとした毛並みで、長毛種なのかな? と思うほどふわふわで。本当に愛らしい子猫でした」
先住猫も保護猫だったことから、もし新しい家族を迎えるなら次も保護猫をと考えていた飼い主さん。しかし、ちょびちゃんを亡くしたばかりの家族にとって、新たな出会いは慎重にならざるを得ない問題でした。
何度も話し合いを重ねる中で、家族が出した答えは「先住猫が亡くなった後に生まれた子を迎えよう」ということ。
「保護団体の方から『できるだけ兄妹でお迎えするのが理想的』とアドバイスをいただきました。複数頭の飼育は初めての経験でしたが、一緒なら寂しくないはずと考え、2025年11月8日、生後4カ月になったひらりとふわりを正式に家族として迎え入れることに決めたのです」
家庭に光が戻った…悲しみを溶かした子猫のパワー
お迎え初日、環境の変化に戸惑うかと思いきや、ひらりくんとふわりちゃんは大物ぶりを発揮しました。ケージの中で物怖じすることなく遊び回り、抱っこする家族全員に対して「ゴロゴロ」と喉を鳴らして甘えたのです。
「初日からごはんをもりもり食べて、トイレも完璧。その健気で可愛らしい姿に、悲しみに暮れていた家族は一瞬でメロメロになりました。もちろん子猫ならではのやんちゃさもあり、ひらりは噛み癖や爪出しもありましたが、根気よく教えていくうちに今ではすっかりお利口さんになりました」
家の中を自由自在に走り回り、カーテンレールの上まで攻略する姿を見て、飼い主さんは「ようやく我が家に馴染んでくれた」と確信したといいます。そして、ひらりくんとふわりちゃんの存在は飼い主さんの健康状態にも劇的な変化をもたらしました。
「実は先住猫を亡くしたショックがあまりに大きく、私は体調を崩して薬を服用する日々を送っていました。ところが、ひらりとふわりが来てからというもの、不思議なことに自然と薬を飲まずに過ごせるようになったんです。人間は猫と暮らすと健康になるのではないかとさえ、本気で思っています。生活の軸も完全に『猫ファースト』へと切り替わりました」
また、日常にも変化がありました。以前は隣家の猫がよく遊びに来てはごはんを食べていたのですが、ひらりとふわりが来てからは「自分の縄張りを侵害された」と感じたのか、家の中までは入ってこなくなったのだとか。今は玄関先での“おつきあい”という程よい距離感を保っているそうです。
「破壊神」と「賢者」が織りなす幸せな日常
現在、生後6カ月を迎えた2匹は、兄妹とは思えないほど対照的な個性を開花させています。
「兄のひらりはとにかくやんちゃな活動派。常に動いていて、キャットタワーのアクリル透明板に気づかず頭をぶつけたり、立ち入り禁止の障害物も気にせず突っ込んだり。一方、妹のふわりはおっとりした賢者タイプです。透明板は踏まないし、障害物も無理には乗り越えません。ひらりが突っ込んで壊した後に悠々と侵入する計算高さがあるんです(笑)」
そんなふわりちゃんの様子を見て、飼い主さんの夫は、人気漫画『うる星やつら』のキャラクターになぞらえ、「普段は上品だけれど怒らせると怖い“お雪さん”のようだ」と例えることもあるそうです。
悲しみを乗り越え、再び笑顔を取り戻した飼い主さん一家。最後に、“我が子”へのあふれる思いを語ってくれました。
「縁があって我が家の一員になってくれたひらりとふわり。毎日とにかく元気で過ごしてほしい。この家に来て幸せだなと思ってもらえるように、これからも私たち家族はできる限りの努力をしていくからね」