メルカリで子ども靴を出品→「着画写真、お願い。使用済のタイツも売って」ヘンな要望に違和感、やはり…「売主は細心の注意を」

宮前 晶子 宮前 晶子

ネット上で個人同士がモノの売り買いをできるフリマアプリ「メルカリ」。探しているモノに出合えたり、市場価格よりお得に購入できたりすることもありますが、顔が見えない相手との取引ゆえ、薄気味悪い事態に出くわすケースもありえます。

売り主と同世代の女性や子どもを育てる女性になりすまし、女性の靴や下着、幼児の服や靴、水着などを買い求めたり、必要以上の個人情報を引き出そうとしたりする者も。娘の靴を出品した際、不審な人物と遭遇した女性に取材しました。

娘の着画画像や使用済みの靴下を要求

これまで、メルカリには何度も出品してきたというA子さん(仮名)。子どもが履けなくなった靴を出品し、靴の写真も掲載すると、子育て中の母と名乗る人物がコンタクトを取ってきました。

その文面は『かわいい靴なので気になっています。ソックスやタイツとセットで売ってくれませんか?あと、わがままですみませんが、正面・横・後ろの着画もお願いします』。ユーザー名もアイコンも一見すると女性を思わせるものでしたが、2つめ・3つめの文章を読んでA子さんはかすかに違和感を抱きます。

「購入を希望する方が問い合わせしなくてもわかるように、私が商品を出品する際はかなり詳細に商品情報を記載し、写真もいろいろな角度から複数枚載せるようにしています。それなのに前・横・後ろからの着画が見たいと言ってくるので図々しいなぁと感じました。それに、娘さんがいるなら、靴下やタイツを一足も持っていないことの方がおかしいですよね。仮に白タイツや靴下を持っていないとしても、300円もせず新品を買えます。なぜわざわざ人が履いたあとの中古品を…?と疑問がどんどん膨らみました」。

この違和感をきっかけに、自身のサンダルを出品した時に「使用済みのストッキングは売ってないの?買いたい」と男から聞かれて、本当に気持ち悪いと感じたことを思い出したA子さん。「この人、もしや幼児の使用済み衣類を欲しがる変態なのでは?」という疑念が浮かび、これまでの商品情報を見に行くと、恐らく男性ではないかと推測される取引がほとんど。

必要な箇所のスクショを証拠として撮り、すぐに商品は取り下げることにしました。「本当に娘さんを育てている親御さんの可能性もあるけど、子持ちならもっと子ども服とかおもちゃが取引情報にあっていいはずなのに、そういうものはなく…。男性が娘の靴の着こなしのために画像を執拗に欲しがるのは有り得る?など考え込んだ末にブロックしました」。

後日、A子さんがこのできごとを周囲に伝えると、「子どもの使用済み水着の取引は注意した方がいい。子どもはすぐ大きくなるから、売りたい人も買いたい人も多いけど、そこを狙って紛れ込んでいる変態もいる」「女児も男児も危ない。未使用の男児用ハーフパンツを出品したら、使用済みの肌着も要求された」「買うのも注意した方がいい。女児水着等を良からぬことに使用した後、【1回使用のみの美品】として出品することも」「レディースのブーツを出品した際、片足だけブーツ、もう一方は足の形が分かるよう素足で写真を撮ってほしいなどと言われた」「メルカリだけではなく、PayPayフリマやリアル店舗にもいる」とさまざまな声が。

また、娘を育てるママ友は「取引する時は相手がどんなものを出品して、何を買ってるのかをチェックする。母親っぽい履歴なら売り買いするけど、念のために絶対匿名配送にする」と注意を払っていることを教えてくれたそうです。

「素直な方だったら、親切心でリアルタイム着画をせっせと送ってしまうのかも…。そしてそれを見て父と偽るオッサンが喜んで買うのかも…。定形外郵便とかで発送だったら住所とフルネームも教えてしまうことになるのかと思うと悔しいです」。そのため警鐘を鳴らすAさん。

「ありとあらゆる知恵を働かせ、女児や女性の日用品を性的に集めたり欲しがったりする男性が身近に潜んでいるのだという現実に愕然としました。危機感を感じる女性が多い一方、 “不要物なんだから売れればよくない?”“その後どんな風に使われても関係なくない?気にしすぎでは?”のような危機感の薄い人も男女関わらず一定数います。その意識の低さがこういった取引の温床になっているのでは」と話します。また確かな証拠はないものの、「やっぱり、今回自分が遭遇した相手はペドフィリア(小児性愛)の男性だったのではないかという疑念は日に日に強くなっていきました」。

今回の出品では不審を察知したA子さんですが、今後は「防犯のため、お子様をお持ちのママアカウントと認識できる方とのみお取引を希望します」等の一文を加えるつもりだそうです。

取材の最後に、「お子様のおられる方は、注意喚起のツイートをする時なども個人に辿り着かないよう気をつけて欲しい。本当に彼らは何でもします」と呼びかけました。出品や取引の際、売り主側は、細心の注意および警戒を行う必要を忘れてはいけません。

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース