タクシー行灯も手のひらに… ミニチュアの魅惑の世界 企画のこだわりは? 担当者に聞いた

宮本 裕也 宮本 裕也

駅構内やスーパーなどでよく見かける「カプセルトイ」、その進化がすごい。精巧に作られているミニチュアたちは300円程度から高価なものは500円、1000円…とキリがない。「これも!?」「こういうのが欲しかった!」と唸ってしまう世界観。今回は日本ならではのミニチュアを発見したのでご紹介したい。

その筆頭は「ケンエレファント」によるミニチュアシリーズ。タクシー行灯、楽屋弁当、ミニチュアコンテナなどなど、テーマ性はバラバラだけど面白いのだ。

まずは「MK」ミニチュアタクシー行灯。【「社名表示灯」や「天井灯」とも呼ばれているライト】(本商品説明品より)だ。

手に持ってみると…おお、このサイズ感よ! デスクの上でも場所を取らず、おまけに光る。実際、この灯を目印にタクシーをとめた人も多いのでは。菱形もかわいい。

次は「浅草今半」楽屋弁当の牛肉重。何がすごいって、弁当の蓋は取り外し可能、おまけに脇役の焼豆腐も取り外し可能という細かい仕掛け。牛の上に乗っている緑の豆が可愛すぎるぜ! ラインナップには他にも「オーベルジーヌ四谷」「とんかつ まい泉」など美味い弁当がズラリ。だ、だめだ食べたい!

そして「しそ焼酎 鍛高譚」酒のある悦び。しその風味が堪らないお酒だ。お弁当同様に飲むことはできないが、グラスにはお酒と氷が注がれている。本物と同じく、瓶のラベルの紫色がいい味を出している。あまりの精巧さに、ちょっと飲んだ気になるほど。参加メーカーの詳細を読むのも面白い。

続いて「プロテクターツールケース」TRUSCO MINIATURE CONTAINERというアイテム。実際に開閉も可能で、小さいミニチュアも収納できる。本物と同じくクッション材付きと隙がない。他の商品には折り畳み機能や蓋のロック機構を再現し、本物のギミックまでミニチュア化。こだわりがすごい。

「大人の方にコレクションを楽しんで頂ける本格的なシリーズを目指しています。ミニチュアの元となるプロダクトの魅力、ミニチュアが持つ可愛らしさや世界観をリアルに再現していきたと思っています」。ケンエレファントの公式サイトのミニチュアページにはこう記載されている。

新商品ページには「おふろの想い出」など、気になる商品名が。細部に目を凝らしてみると、それぞれのシリーズに食べ物や造形に対する愛が見えてくる。商品の説明書も読み込めば読み込むほど他の商品も買いたくなる。

そんな商品を展開するミニチュアシリーズの担当者に話を聞いた。

—ミニチュアシリーズを作る上で大切にしていることは。

「許諾をくださった版元様に喜んでいただけて、買ってくれたお客様にも喜んでいただけるよう、最後の最後までこだわって作っています」

「仕上がりだけではなく、企画の段階から『こういう構成(セット内容)にしたら面白いんじゃないか』と議論を重ね、ひとつのシリーズとして面白みを感じてもらえるように頑張っています」

「弊社の製品は、ミニチュア化するときにわざとスケールを統一させていません。価格に見合うサイズ感、モノとして可愛いサイズを突き詰め、そこにあるだけで可愛いと言ってもらえる存在感のあるミニチュア作りたいと考えています」

—「タクシー行灯」の反響は。

「ありがたいことに、ライトマスコット化させて頂いたタクシー会社に勤務されている方々、実際にそのタクシーを利用されているお客様など、幅広い層の方からご好評頂いております」

◇ ◇

この3月には昭和世代にガツンとくる「くるまにポピー♪」のCMソングでお馴染みの「グレイスメイトポピー  くるまにポピー♪ ミニチュアライト」などの新商品が登場するそうだ。個人的には「駄菓子キャラクターマスコット」が気になる。「うまい棒」のキャラクターもラインナップ。お、お前「うまえもん」って名前だったのか…。

さぁ君も飛び込もう、ミニチュアの世界へ!

【ケンエレファント公式サイト】https://kenelephant.co.jp/

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