幼魚をこよなく愛し、静岡県清水町にある「幼魚水族館」の館長を務める鈴木香里武🐠幼魚水族館 館長 - Karibu Suzuki -(@KaribuSuzuki、以下、鈴木香里武)さんが投稿した写真に注目が集まっています。
映っているのは、ところどころに小さな突起のようなものが付いた乳白色の物体。ずんぐりとしたフォルムで、一部に黒いシミのようなものが見られます。
この投稿に「今朝食べたバナナにそっくり…」「傷んだバナナ」「東京バナナのホワイトデー限定商品」など、「ちょっと傷んだバナナだ」という意見が殺到!
この物体、実は、沼津市の漁港で発見されて、「幼魚水族館」にやってきた白いナマコだそう。鈴木さんが投稿で「僕には全然わからないのですが、どなたか種類をご存知の方はいらっしゃいますか??情報をいただけたら嬉しゅうございます」と質問を投げかけています。それに対し「マナマコのアルビノではないかと思われます」「マナマコの白色変異個体ではないでしょうか」「アルビノのナマコですね」との意見がたくさん。
アルビノとは、先天的にメラニンの生成ができず、皮膚や体毛が白く変色している個体のこと。
鈴木香里武さんも「マナマコの色彩変異だと思われます」とコメントしています。この不思議な生物について鈴木香里武さんに話を聞きました。
――この物体を初めて見たときどう思われましたか?
「最初は写真で見たのですが、『何かの繭みたい!』と思いました。ナマコの色彩変異だということはすぐにわかったのですが、具体的な種類を知りたくて、Twitterで投げかけてみました。すると『ちょっと傷んだバナナだ』というコメントが殺到。もうバナナにしか見えなくなりました(笑)」
――このような色彩変異は頻繁に起こるのでしょうか?
「正確な確率はわかりませんが珍しいと思います。ただ、全国で目撃例はあって、水族館でも時々展示されています」
――リプライにもありましたが、真っ白なアルビノは10万匹に1匹の確率と言われているそうですね。1か所黒い部分ができるというようなことはよくあるのでしょうか?
「アルビノなら本来は全身真っ白なはずなので、一部に色がついた今回の個体はより珍しいと思います。なぜ色がついているのか、これから専門家にも見ていただいて解明していきたいと思っています」
ホワイトデーにちなんで「ホワイトチョコバナナマコ」と名付けられたこの子。「幼魚水族館」に行けばいつでも会えます。「とても珍しい“ホワイトチョコバナナマコ”、愛する人とぜひ見に来てくださいね」と鈴木香里武さん。
「幼魚水族館」は、魚の赤ちゃんである幼魚に特化した世界初の水族館です。海水魚の幼魚を中心に、淡水魚や甲殻類、クラゲなど、約100種類、150匹ほどが展示されています。他の水族館ではあまり見ることのない可愛らしい姿が間近で鑑賞できますよ。とても珍しい「ホワイトチョコバナナマコ」も元気な限り展示しているそうなので、気になる方はぜひ現地を訪れてみてください。
■鈴木香里武さんTwitter https://twitter.com/KaribuSuzuki
■幼魚水族館公式ホームページ https://yo-sui.com
■幼魚水族館公式Instagram https://instagram.com/yo_sui.aquarium
■著書『海でギリギリあきらめない生きざま。』(KADOKAWA)
■著書『海でギリギリ生き残ったらこうなりました。』(KADOKAWA)