刺身として販売されていたある魚の商品パッケージの記載が、「意味がわからない」としてTwitterで注目を集めています。
投稿したのは、山陰地方に住む会社員「わにサメ」さん。画像に映るラベルには「わに 生食用(ねずみ)」と書かれ、すりおろし生姜が添えられています。
「わに」と聞いて思い浮かぶのはクロコダイルとも呼ばれるあのワニですし、「ねずみ」は…マウスと呼ばれるあのネズミ…ですよね?
ところが「わにサメ」さんによると、なんとこの謎肉、山陰地方では「ネズミザメ」と呼ばれるサメの肉なのだとか…!
この投稿を受けてリプ欄には、
「何一つ情報が整理されない肉」
「正確な情報なのに伝わらない(笑)」
「すべてのラベルの言葉が怖い」
「わからなければ買えない表示ですね(笑)」
といった驚きの声が多数寄せられ、12.1万件もの「いいね」が押されました。
「わに(ねずみ)=ネズミザメ」ということは理解できましたが、そもそも、サメが刺身で食べられることに驚かれた人もいるのでは?「わにサメ」さんに、そのお味や、おすすめの食べ方などを伺いました。
――サメを「わに」と呼ぶのは山陰地方では一般的なのですか?
私の住む地域でも、一般的には「わに」は爬虫類のワニですし、「ねずみ」もマウスのネズミです。でも、おじいちゃん、おばあちゃんくらいから上の世代の方は、サメを「わに」と呼んでいたようで、今でも刺身や料理になると、サメではなく「わに」と表記されるみたいです。ちなみに「ねずみ」はサメの種類を指すので、そこまで詳しく書かれていることはほとんどないです。
――わにサメさんは、いつ頃から「わに」がサメだと気づかれたのですか?
小学校に上がったくらいのときですかね。テレビの動物番組でワニを見て、親に「わにって、この動物を食べているの?」と聞いたんです。そうしたら、「食べているのはサメの刺身よ。このあたりではサメのことをわにって言うの」と教えられ混乱しました(笑)。
――幼い頃だと、その情報の整理には苦労しそうです(笑)。では、昔からよく召し上がられていた?
家族が好きなので、たまに食卓に出ていました。普通にスーパーで売られているので、この地域の方は、みなさん一度は食べたことがあるんじゃないかと思います。
――どんなお味なのですか?
実は、子どもの頃に食べて苦手な味だったので、そこからほとんど食べていないんです。今回も、スーパーでたまたま見かけて、父が好きなことと、「考えてみれば表記がおもしろいよな」と思ったことから買いました。ですから味は…私の記憶が曖昧で申し訳ないのですが、ねっとりとした食感で、独特の臭みがある…くらいしか言えないですね。でも、好きな人ももちろんいるので、機会があればぜひ食べてみていただきたいです!
――画像を拝見すると生姜が付いていましたが、生姜醤油を付けて食べるのが一般的ですか?
そうですね。お刺身は醤油と生姜で食べると臭みが緩和されるので、その食べ方がおすすめです。
――刺身以外の調理法でも食べられているのですか?
刺身以外はほとんど見かけたことがありませんが、数年前にとあるお店で「わにバーガー」が販売されていました。
――インパクトありますね(笑)。それにしても、12万件を越える「いいね」が付くなど、投稿が大反響でした。
「フォロワーさんにおもしろがってもらえたらいいなー」くらいの気持ちでツイートをしたのですが、12万件もの「いいね」をいただいてすごくびっくりしています。リプや引用ツイートでいろんな感想を聞かせてもらえましたし、他にもサメを食べる地域があること、刺身以外の料理法なども教えていただいて楽しかったです!
ちなみに今回のネズミザメは、地域によって「モウカザメ」「ゴウシカ」など様々な呼び名があり、山陰地方以外でも、全国の内陸部を中心に食べられているよう。煮物や揚げ物で楽しむ地域もあるそうです。
地域によってはなかなかお目にかかれない肉ですが、もし機会があれば挑戦してみたいですね!