「なんて罰当たりな」「祟られるぞ」京都の神社から狐の像が姿消す 関係者「大切に守ってきた像…早く戻って」

黒川 裕生 黒川 裕生

京都・東山の大将軍神社境内にある荒熊稲荷社から、狐の像2体が忽然と姿を消した。

「荒熊稲荷社の狐像二体が居なくなってしまいました。警察の方にお願いして捜査して頂いておりますが、先祖代々より大切に守ってきた狐さんですので、元の場所に帰って来ることを願います」

大将軍神社東三條社のTwitterアカウント(@taishougun3)の2月23日の投稿には、上に何もない台座だけが写された画像が。リプ欄には「なんて罰当たりな」「祟られるぞ」などのコメントが殺到している。一体、何があったのか。大将軍神社総代会の男性に聞いた。

男性によると、狐の像は木製で重さは1体5kgほど。高さは50〜60cmだったという。

「私が見たのはおそらく2月17日が最後です。数日空けて、23日の夕方4時頃に神社を訪れると、いるはずの場所に狐がいないので思わず目を疑いました」

狐の像自体はそう重いものではなく、台に固定されていたわけでもないらしく、確かに誰かが持ち去ろうと思えば持ち去れないことはない。しかし、である。「まさかそんなことをする人がいるなんて、考えたこともなかった」と男性。誰かが悪戯で境内のどこかに隠したのではないか…そう思ってあちこち探したが見つからず、警察に通報したという。「狐の像を盗み出してどうしたいのでしょうか。さっぱりわからないので、途方に暮れています」

実は荒熊稲荷社の社は2017年、台風で倒れた御神木が直撃して倒壊。狐の像も尻尾や耳が破損したが、氏子たちが補修して色を塗り直した。男性は「先祖代々、大切にしてきた狐さんです。とにかく早く戻ってきてほしい。今はお願いすることしかできません」と憔悴した様子だった。

京都市などによると、大将軍神社は素盞嗚尊(スサノオノミコト)を主神とし、相殿に関白藤原兼家を祀る由緒ある神社。樹齢800年と伝わる銀杏の大樹があり、かつては「鵺の森」とも呼ばれたという。

24日現在、狐の像はまだ見つかっていない。

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