親の介護誰がする問題 「長男の嫁」は昭和の話? 「長男」「長女」の役割に 

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

かつて親の介護は「長男の嫁の仕事」という考え方がありましたが、今はどうなのでしょうか。親が要介護者の人に親の介護を誰がメインで行ったかを聞いたところ、「長男」が約3割、「長女」が約2割の回答を集め、実子の役割となっていることが浮かび上がりました。

日本最大級の老人ホーム検索サイト「LIFULL 介護」を運営する株式会社 LIFULL seniorが2022年12月に実施した調査で、全国の30代~60代以上の男女1400人から回答を得ています。

最初に、全ての人を対象に、介護に関する考え方について聞いたところ、全体の84.2%の人が「介護士など専門職の手を借りた方が良い」と回答しました。また、「介護保険サービスを利用した方が良い」と考える人も全体の85.8%いたことが分かりました。

次に、親が要介護者の人を対象に、親の介護をどのように行っているか聞いたところ、「家族や身内で介護を行っているが、デイサービスも活用している」が33.3%、「介護施設などに入居して受けるサービスを活用している」が32.4%、「家族や身内で介護を行っているが、デイサービスと訪問介護を活用している」が10.5%という結果に。一方で、「家族や身内で介護を行っている(とくに介護サービスは利用していない)」はわずか9.5%だったそうです。

また、親の介護を家族のうち、誰がメインで行ったかを聞いたところ、最も多いのは「長男」が29.1%でトップ。次いで、「長女」(20.2%)、「親の配偶者」(14.8%)、「次女」(10.3%)、「次男」(8.9%)という結果に。かつて、親の介護者として筆頭で上げられていたいわゆる「長男の嫁」は8.4%で6番目のランクインとなったといいます。

さらに、全ての人を対象に、介護施設などに入居して受けるサービスを利用したいか聞いたところ、「自分自身が介護される場合、入居サービスを利用したくない」と回答したのは全体の28.9%、「親が介護される場合、入居サービスを利用させたくない」と回答したのは全体の24.3%という結果になったそうです。

また、それぞれの理由をみると、自分自身では「金銭面が不安」(44.9%)、「生活の自由がなさそう(減りそう)」(30.4%)、「施設の選び方が分からない」(19.3%)が上位にあがった一方、親の場合では「金銭面が不安」(38.8%)、家族や身内でみたい」(24.4%)、「生活の自由がなさそう(減りそう)」(19.4%)が上位にあがったそうです。

最後に、自分自身が介護される場合/親の場合のそれぞれにおいて、介護施設などに入居して受けるサービスを利用したくない・させたくない理由を、介護経験者/未経験者で比較したところ、どのカテゴリでも共通して、「金銭面の不安」(自分自身で介護経験者:51.6%、自分自身で介護未経験:40.8%、親で介護経験者:37.5%、親で介護未経験:39.6%)がトップでした。次いで、自分自身の場合は「生活の自由がなさそう」(介護経験者:39.4%、介護未経験:24.8%)、親の場合は「家族や身内でみてあげたい」(介護経験者:32.8%、介護未経験:19.3%)と続きました。

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