「暗い客席でスマホの光、どのくらい目立つ?」劇場の検証動画に共感の声 「アナウンスを聞かない人にも届いて!」

太田 浩子 太田 浩子

 劇場の暗い客席で、スマートフォンやスマートウォッチの画面が光ると、どのくらい目立つのか検証した動画が話題になっています。投稿したのは、九州・福岡の演劇専門劇場「博多座(@hakatazatheater)」です。実際に、明るい舞台と暗い客席を用意して撮影した動画に「めっちゃ目立つやん」「ホントにやめて欲しい」という声が相次いでいます。劇場に検証動画の意図を聞きました。

 「暗い客席でスマートフォンやスマートウォッチの光はどれくらい目立つのか検証しました。最近は特にスマートウォッチの通知が無意識に光っている方が増えておりますので今一度ご配慮いただればと存じます。明日からのミュージカル『エリザベート』はぜひ闇が広がる客席でご覧ください。」

 ツイートされたこの動画に、過去に光が気になって内容に集中できなかったことがある人たちから賛同するコメントが寄せられて、3万を超える「いいね」がついています。

「スマートウォッチを裏返して電源ONで付けている人がいましたが、それでも光が漏れて気になりました」
「以前、暗転になるたびスマホ見てる奴いた。一応ナイトモードで暗くはしてたみたいだけど、気になった」
「開演前にあれだけ注意してくれているのになんで守れないのか…」
「前回スマートウォッチが定期的に光る方がいて舞台に集中できずとても残念な気持ちになりました😥 ぜひ周知徹底されると良いな✨✨」

 また、劇場に限らず、映画館やプラネタリウム、落語会など場内が暗くなる全ての場所で同様だという声も。ほかにバイブレーションの振動(音)、子どもの光る靴が気になったという声もありました。博多座の担当者さんにお話を聞きました。

──こちらの動画は、画面を光らせてしまう人が多く困ったために制作されたのですか?

 携帯電話やスマートフォンの画面の光については以前からお客様のお声があったのですが、1〜2年前からスマートウォッチに関するお声が増え始め、ここ半年でさらに顕著になったため作成しました。

──最近はスマートウォッチを持つ人が増えて、以前より光ることが増えているのですね。

 はい。スマートウォッチが一般に浸透していると感じております。「ウォッチ=時計」と言うくらいなので、スマホのように意識せず無意識に光らせている方がほとんどです。

──動画を見ると、スマホと変わらないくらいの明るさで光っていて驚きました。個人的にはスマホは電源を切って、スマートウォッチは「シアターモード」にしていましたが、スマートウォッチの正解は?

 機種によってモードが異なるので一概には言えませんが、シアターモードは誤って触ると光る場合があるようですし、光や音が出なくてもバイブ音も気になるものなので、シアターモードとおやすみモードを同時に設定するという方法があるようです。今のところスマホと同じように電源を切っていただくのが一番確実な方法かと思われます。

──来場される皆さんが、舞台に集中できるといいですね。

 実はスマホなどの光は、舞台上の俳優さんからも見えていて同じように気になるようです。俳優もお客様も劇場にいる全員が舞台に没入できる空間になるよう、ご協力いただけるとうれしいです。

 博多座は、以前に「前のめりは後ろの席の視界をどれくらいふさぐ?」という検証動画も投稿して話題になりました(そのときの記事はこちら)。この動画も、体を起こして前のめりになると、後ろの人の視界が後頭部で遮られてしまうことがよくわかる動画でした。

 今後も「博多座検証シリーズ」として、「つばのある帽子がどれくらい視界をふさぐかは、やりたいと思っています。あとビニール袋や飴の袋のガサガサ音の聞こえ方の検証もやりたいのですが、音を動画でどう伝えるのがいいか考え中です」と話しています。

■博多座ホームページ https://www.hakataza.co.jp

■博多座検証シリーズ(YouTube) https://www.youtube.com/playlist?list=PLskVxbjgcD45Ue7qvcCnNKe7tS7RhtHu3

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