お正月、家族や親戚が集まった実家での遊びといえば、トランプ、花札、人生ゲーム、麻雀などがありますが、プレー人数を問わず、子どもも大人もガチになれるゲーム、それはお金のわしづかみです。社会学者の中井治郎さんが自身のアカウント(ジロウ@jiro6663)で実況ツイートした「母主催小銭掴み取り大会」が話題です。盛り上がること間違いなしのこのゲーム、うちも2024年に向けて準備を始めねば。
「今年もはじまりました。母主催小銭掴み取り大会。子供たちがここで自分で掴み取った額が今年のお年玉となる。完全実力主義。」と中井さんが開会宣言とともに公開した画像。果実酒などを作る際の瓶に、うなるほどの硬貨がぎっしり。「これめちゃくちゃ楽しそう!」「我が家もこの形式にしようかな」「懐かしい〜実家でまだ親戚も多く集まってた時はこれだった」「来年から導入してみよう」と胸をときめかせるユーザーが相次いでいます。
勝負を分けるのは高額硬貨、50枚の10円玉より1枚の500円玉です。欲張って硬貨をつかみすぎると瓶の口にこぶしが引っかかり抜く際にぼろぼろこぼれ落ちてしまいます。手の大きさ、握力、つかみ方も踏まえ、参加者は一攫千金を狙います。中学生なら数千円。高校生くらいになると1万円をゲットするそうです。
大会の流れとしては
(1)高額硬貨の位置を確認するために手を突っ込む前に瓶の中をじっくり見て、500円玉の位置を頭に叩き込みます。
(2)実際に手を突っ込むときは瓶を見るのはだめ。
(3)つかみ取った硬貨は、集計係が素早く計算して額を発表。この際、前年記録との比較も。
(4)硬貨を瓶に戻し次のエントリーの人へ。
(5)全員が終えると、中井さんのお母さんから孫たちにそれぞれの獲得額がお年玉として渡されます。
子どもたちにお年玉杯が終わると、OBOG戦として大人たちの部です。なお、大人なのでお年玉はもらえませんが、純粋に勝ち負けを楽しむそうです。中井さんに聞きました。
ーリプ欄の画像から歓声が聞こえたような気がします
「母がお年玉のつかみ取りをはじめたのは、私の兄(現在51歳)が小学生だった40年前です。初代は大森屋の海苔の瓶でした。毎年続きましたが、4人きょうだい皆が大人になりかける頃、阪神・淡路大震災で小銭をたくさん入れた瓶が棚から落ちて割れてしまい、いったん中断しました。その後、きょうだいが家庭を持ち、孫が生まれるようになって再開しました。現在、使っている瓶は4代目です」
ー伝統ある大会なんですね。今年はいかがでしたか
「8人いる孫のうち年長3人の男子が大学生になったので、『これでバイクのローンにあてよう』と、例年以上に迫力がありました!」
孫たちにお年玉を渡す際、中井さんのお母さんは一人一人にそれぞれの頑張りをねぎらう言葉をかけるそうです。「いつまでも遊び心を忘れない母親なので僕も見習っていきたいです」(中井さん)
中井家の良風美俗なお正月遊びが綿々と続きますように。