中学受験を控えている親御さんは、様々な悩みを抱えつつも、子供にとってベストな選択をしたいと思いながら一緒に中学受験に取り組まれていると思います。そこで、全国の偏差値60以上の中学校に通うお子さんをもつ保護者150人に調査をしたところ、4割近くの人が「夜寝る時間が遅くなること」で悩んでいたことが分かったそうです。
イノベーションシステム株式会社が運営する「ひまわり教育研究センター」が、「お子さんの中学受験期に悩んでいたことについてのアンケート」として2022年8月に実施した調査です。なお、保護者の性別は男性81人、女性69人で、子供の性別は、男子69人、女子81人となっています。
最初に、「お子さんの中学受験の間で、あなたが悩んでいたことに近いものを2つまで選んでください」という質問をしたところ、一番多かった回答は、「夜寝る時間が遅くなること」の55人(36.7%)でした。次に多かったのは、「成績」の44人(29.3%)でした。3番目に多かったのが、「お子さんの機嫌が悪いなど精神的に不安定だったこと」の28人(18.7%)でした。「悩んでいたことはない」と回答した保護者は22人(14.7%)いたそうです。
これを父親、母親別にみると、母親、父親共に一番多かったのは、「夜寝る時間が遅くなること」(父親37.0%、母親36.2%)で、次に多かったのは、「成績」(父親30.9%、母親27.5%)という結果に。
母親が父親と比べて顕著に多かった回答は、「お子さんが体調を崩すなど体力的に無理があったこと」(母親11.6%、父親1.2%)、「中学受験が子供のためになっているのかわからなくなったこと」(母親14.5%、父親2.5%)でした。一方で、父親が母親と比較して顕著に多かった回答は、「パートナー(夫や妻)との意見の相違」(父親9.9%、母親2.9%)でした。
次に、回答者から得た回答を「睡眠時間について」「成績や宿題について」「パートナーとの意見の相違など」「お子さんの精神面、体力面について」の4つに分類し、具体的な悩みとどのような対策をしたのか聞いたところ、以下の通りとなりました。
【睡眠時間について】
▽睡眠不足、体調不良は、体に良くない。
▽宿題のボリュームが多すぎて、睡眠時間が少なくなる。
▽小学校高学年の子供が11時すぎまで起きているのは健全とは言えないと思った。
▽塾に行くまでは9時に寝ていたのに、塾に通い出してからは宿題が終わらず、寝る時間が12時超えていた。
▽塾に行く前に少し仮眠してました。
▽短い時間でも昼寝をさせた。
▽塾から帰宅した後に出来るだけ早く食事、入浴が出来るように準備をしておく。
【成績や宿題について】
▽周りの子と比べてしまう。
▽成績があがらない、のびない。
▽子どものやる気が出ない。
▽勉強については関わり過ぎず 塾や本人に任せるようにした。子供を信じるしかない。
▽子供を励ました。
▽一緒に考えて相談して一緒に泣いて乗り越えた。
【パートナーとの意見の相違など】
▽夫婦間での意見の違いがあった。
▽とにかく目線合わせの話し合いの場を多く持つこと。
▽金額が高い。
【お子さんの精神面、体力面について】
▽子供に合わせて、同じような生活リズムですごした。
▽子どもの気持ちを大切にした。
▽勉強とゲームをつかい分けた。
▽精神的に落ち込んでいるときは食事や買い物でストレスを発散させた。
▽仏の心になり、とにかく子供に寄り添いました。
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調査を行った同センターは、「保護者の方が睡眠不足について一番悩んでおられましたが、中学受験期であっても、成長期である子供にとって睡眠時間を確保することはとても大切です。疲れていると感じた時は、塾に行く前に仮眠をとらせたり、昼寝をこまめにとらせたりして、お子様の体力、精神力をうまく調整してあげながら、親子で中学受験を乗りきってほしいと思います」と述べています。