「#小学校教員はいいぞ 」がこれからも続くように。…現役教員が願いを込めて描いた漫画が話題

ししまる555 ししまる555

 Twitterで『#小学校教員はいいぞ』というハッシュタグへ、現役教員から様々なほっこりエピソードが投稿され話題となりました。特に近年では過重労働がクローズアップされてしまっている教員職ですが、ハッシュタグに寄せられた小学生ならではのおもしろエピソードや心温まる思い出話には、今こそ改めて教員職の魅力を伝えたいという思いがあふれています。

 次に『#小学校教員はいいぞ』に寄せられたツイートをいくつか紹介します。

★ネリリさん(@ne_ri_ri_)
低学年は、何言ってもケラケラ笑うからたのしいし
中学年は、友達のボケでみんな笑うからたのしいし
高学年は、普段からきちんとツッコミ入れてくるからたのしい

★ぴぃこさん(@Ms_QueSeraSera)
すごく大人しくてなかなか自分から話してくれない子の親が、懇談会で「ひとつだけ先生に伝えたいことがあると言っていたので…」と言ってきたので何かと思ったら、「先生が大好きだから近くの席にしてほしい。前の方の席になりたい」 かわいすぎる。

★奏さん(@kanade88)
卒業式の後「じゃあ、小学校生活最後のさよならを…。」と言うと「先生待って!」と言う子に続いて全員が立ち「今までお世話になりました!」とプレゼントを。
後で開けるとDVD。放課後公園で少しずつ撮ったらしい。もう職員室で号泣…。
苦労の合間には感動が詰まってます!

★アイムフリーさんからは2つ(@TeacherhaGreat)
①栄養満点格安日替わりランチ付き
②子どもと遊んでジムいらず
③年齢不詳になれる
④部活の顧問がない(一部例外有)
⑤分厚い福利厚生
⑥1〜6年、特支と幅広く飽きない
⑦銀行ローンフリーパス
⑧10連休も余裕の夏休み
⑨実は年末年始も休み長い
⑩こんなにいいのに今なら低倍率

『えー!先生!こんな所で何してんの?』「買い物だよ。だってここスーパーじゃん」
...別の日。『えー!先生!こんな所で何してんの?』「えーっと、髪を切りにきました。ここは散髪屋さんなんで、髪を切りにきています」
どうやら教員は学校以外には存在しないと思われています。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 新卒勤務4年目のネコ先生さん(@nekosensei0519)は、子どもたちとの関わりと業務過多との板挟みの苦しみを、漫画にして投稿しました。

『#小学校教員はいいぞ』がこれからも続くように。
誰もが「教職はいいぞ」と思い続けられるように。
子どもたちと大人たちが、笑顔で余白の上を描けますように。

 ネコ先生さんはそんなツイートとあわせて、教員職に対しての葛藤と願いを漫画の中で語ります。自身が子どものころに、大人たちに「あとにして」と言われ、心を置き去りにされてしまった経験。そして「あんな大人にはならない!」と誓った幼心。しかし大人になって、教師になってわかったことは、仕事、人間関係、責任、家族……。誰もが大切なものをたくさん背負って歩いていること。そして重くのしかかる業務に追われて気づけば、あの日、忌み嫌った大人たちの「あとにして」をつい口にしてしまった苦しみ。せめて、「おいで」と言ってあげられる「余白」があったなら……。

 ネコ先生さんに、小学校教員として勤務する中で感じていることを聞きました。

――嬉しいことや楽しいことを教えてください。

子どもの成長や、初めてのものに出会ったときの表情を間近で見られることに、すごく幸せを感じます。

――大変なことや大変な業務を教えてください。

授業準備・生徒指導・保護者対応・行事準備・校務分掌などあげればキリがありませんが、とにかく沢山の業務が、「一気に」襲いかかってくることですね(笑)。せめて順番に来てくれたらいいのですが…。

――勤務環境で良いところや改善すべきことを教えてください。

他の職業を経験したことがないので何ともいえませんが、休憩時間が取りにくい勤務形態であることや、業務削減をしないまま新事業を導入し続ける現状は、改善の余地があるかと思います。「子どもたちの成長を間近で見られる」という良さ・やりがいはありますが、やりがいは心の栄養でしかなく、身体の悲鳴や疲弊は取り除いてくれません。

――これからも小学校教員を長く続けていきたいですか?

続けていきたいですが、このまま業務改善なく定年まで続けていける自信はありません。

☆ ☆ ☆ ☆

 少子化が進むにつれて、学年あたりのクラス数の減少や閉校が相次いでいるにも関わらず、年々、教員の人手不足が深刻化している教育現場。小学校教員の魅力・やりがいを広めたいという思いが集まった『#小学校教員はいいぞ』ですが、伴って、長時間勤務を始めとした労働環境の改善を求める声も多く寄せられました。教員業務支援員のパートタイム募集なども少しずつ進められてきていますが、まだまだ手が回っていないのが現状です。先生と子どもたちの笑顔を守るために、教員職の抜本的な働き方改革が早急に求められています。

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