会社での研修「無駄だと思ったことがある」半数以上 「既に知っていた」「業務で役にたつ場面がなかった」

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多くの企業では、入社する際や業務改善の際に研修を取り入れていますが、実際の内容や効果はどのようなものなのでしょうか。全国の20~50代の会社員に聞いたところ、半数以上の人が「無駄だと思った研修がある」と回答したそうです。

経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する株式会社識学が、「研修に関する調査」と題して2022年6月に実施した調査で、全国の従業員数10人以上の企業に勤務し、かつ直近3年以内に会社で研修を受けた20~59歳の男女300人(男性190人・女性110人、うち管理職158人)に聞きました。

はじめに「これまでどのような研修を受けたことがありますか」と聞いたところ、「コンプライアンス研修」(36.7%)、「スキル研修(営業研修、技術研修など)」(36.3%)、「コミュニケーション研修」(35.0%)、「情報セキュリティ研修」(33.7%)、「メンタルヘルス研修」(31.0%)といった回答が上位に並びました。

続いて「これまで受けた研修について、それぞれ効果を感じましたか」と聞いたところ、「効果を感じた」と回答した割合は、「コーチング研修」(88.0%)、「チームマネジメント研修」(87.3%)、「セルフマネジメント研修」(85.0%)など指導やマネジメントに関する研修が上位に並んだほか、選択肢の全ての研修において6割以上が「効果を感じた」という結果に。また、「効果があったと感じた理由」については、「必要なスキルを学ぶことができたため」や「業務改善につながったため」といった回答が挙げられたそうです。

一方で「無駄だと思った研修はありますか」との質問には55.0%の人が「ある」と回答。また、「無駄だと思った理由」については、「既に知っていることだったため」(50.3%)、「関わっている業務で役にたつ場面がなかったため」(47.9%)などが挙げられました。

調査結果から同社は「研修を選定する担当者が現場社員の能力や業務内容を十分に把握し、研修を選定することで、無駄な研修を減らすことにつなげられるのではないでしょうか」と説明しています。

次に、オンライン研修を受けたことがある人に「オンライン研修中に『ながら作業』をしたことがありますか」と聞いたところ、一般社員では66.0%が、管理職では66.9%の人が「ある」と回答。また、オンライン研修中にしていたことについては、以下のようなコメントが寄せられたそうです。

【管理職】
▽テレビを見ていた(男性29歳)
▽YouTube視聴(男性45歳)
▽ネットサーフィン(男性35歳)
▽映画を観ていた(男性53歳)
▽他の仕事をしながら研修を受けていた(男性48歳)

【一般社員】
▽ポイ活をした(女性27歳)
▽家事(女性29歳)
▽SNSや動画を見たり横になったりしていた(女性30歳)

調査結果を踏まえて同社は「監視されていない場所でのオンライン研修はやりたいことをするにはうってつけの研修形態なのかもしれません。研修中に『ながら作業』をできないような状態にすることが企業には必要なようです」と説明しています。

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