防犯対策について、日頃どれほど意識しているでしょうか。防犯意識が薄い人にとって「もしも自分が泥棒だったらこのように侵入する」と教えてくれる存在がいたら、とても頼れる存在といえます。そんな防犯への気づきを与えてくれると話題の漫画が『防犯の話とかちょっとする 第2話』(作・モドキさん)です。
物語は、セキュリティ会社の社員であるジョン・スミス(通称ジョニー)が、顧客企業を訪れる場面から始まります。以前、ジョニーは同社の防犯面の弱点を見抜き、改善プランを提案していました。
その後、社長から「予算も無いし最低限だけで済ませたい」と言われると、「それなら外せないのはあの窓ですね」と即答します。ジョニーはその理由として、侵入口として多いのは窓であることや、その窓の外が人目につきにくい場所であること、そして決定的なのは、その窓が「網入り防火窓」である点でした。
網入り防火窓はガラスの中にワイヤーが入っており、火災時の飛散防止に優れます。しかし逆に、泥棒が鍵付近のガラスを割る「三角割り」の手口に向いているとジョニーは指摘します。ガラスが崩れ落ちにくく、ワイヤーもペンチで切れるため狙われやすいのだと続けます。そのため、補助錠の取り付けは必須で、防犯センサーもぜひ導入してほしいと力説します。勢いに押された社長は「わかった、わかった!」と観念したように答えるのでした。
一方、あるアパートでは、眼鏡とマスクで顔を隠した怪しい人物が窓から忍び込み、部屋の中にあった大量の財布を発見しています。しかし、その人物はなぜか財布を部屋から外の通路へ投げ捨てていきました。
場面は変わり、仕事を終えたジョニーは「仕事の後はご褒美タイムです!」と、満面の笑みでたい焼きを食べようとしていました。ところが、猛スピードの自転車にぶつかられ、たい焼きは無残に地面へ...。同時に聞こえてきた「どろぼー!」の声に状況を察したジョニーは、車で泥棒を追跡します。被害女性が警察官に事情を説明する中、ジョニーは「途中で見失いましたが、バッグを捨てたので拾ってきました」と届け、女性は感激するのでした。
後日、着物姿のジョニーに偶然会ったその女性は、「捕まったのよ犯人が!」とうれしそうに報告します。そして「犯人の家に泥棒が入ったらしいのよ」と続けます。その犯人とは、例の財布を大量に投げ捨てられた部屋の住人だったのです。女性はジョニーにそれを伝えると、「因果応報ってやつよね~!」と喜びます。
明確には語られていないものの、おそらくジョニーは泥棒を追跡後、泥棒の家に侵入したのです。そして、わざと通報されるように室内にあった財布を部屋の外に投げ捨てたのでしょう。
女性はジョニーへのお礼に、たい焼きを買いに行こうと席を立ちますが、バッグを置きっぱなしにしたままです。思わずジョニーは女性に「危ないですよ!」と声をかけても「ちょっと見てて!」と気に留めません。その様子にジョニーは「平和ですねぇ~」とつぶやくのでした。
読者からは「仕事出来る人はやはり違うな」や「防犯対策しようとおもえた」など声が寄せられています。そんな同作について、作者のモドキさんに話を聞きました。
何とも怪しい所が彼の魅力と思っています
ー主人公は何者なのでしょうか?
セキュリティ会社の営業さんですが何とも怪しい所が彼の魅力と思っています。今後の作品で明らかにしていければいいなと思っています。
ーおすすめの防犯グッズや防犯ライフハックを教えてください。
調べていく中で面白かったのが「防犯」というくくりの中に防災やSNS炎上対策なども含まれている事でした。それを踏まえておすすめするなら「小さめで頑丈な懐中電灯」です。悪いことをする人は光を避けますから顔を照らされる危険があるだけで対象から外れる可能性が上がりますし、いざとなれば握りこんで反撃できます。日常的に鞄につけて持ち歩けて防災にも役に立ちます。正しい根拠やデータがある訳ではございませんのであくまで私がおすすめするなら…で考えていただけると幸いです。
―読者に伝えたいことを。
少しでも読んだ方々に面白いと思っていただければうれしいです。
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