「ウォータースライダーみたい」用水路を滑走し、夏を満喫するヘビに27万人が歓喜「ヒャッホーって聞こえてきそう」  

伊藤 大介 伊藤 大介

用水路を流しそうめんのように滑走するヘビの動画が話題を呼んでいます。気持ちよさそうに水路を流れるアオダイショウに、「ウォータースライダーみたい」「流しダイショウ始めました」「ヒャッホーって聞こえてきそう」と27万件のいいねが付きました。「夏満喫アオダイショウくん」と題して動画を投稿した農家研修生のいつき(@A6M5Czero)さんに聞きました。

「ヘビは泳ぎ上手で、体温調整のため入水する」

いつきさんは新潟の上越に暮らし、稲作や畑作を営む個人経営農家の研修生兼後継者です。現在は農家研修生として棚田で米作りを勉強中だそうです。

ーーヘビを見つけた場所について教えてください。

「アオダイショウを最初に見つけたのは、撮影地点より20mほど上流の用水路です。上段の棚田に入水するため、水路に入れていた土嚢(どのう)を外したところ、何か大きいものが水路を流れているのが見え、次の瞬間にアオダイショウだとわかりました。水路の日陰に潜んでいたようです」

「用水路はトラクタなどが水田へ出入りするために、トンネル状になった部分があります。動画冒頭に写っているのもそのトンネルで、アオダイショウはもともと上流のトンネル内で涼んでいたと思われます」

ーーアオダイショウは流されているのでしょうか、それとも泳いでいるのでしょうか?

「流されつつ、泳いでいると言って差し支えないと思います。ヘビは元々身体が浮く構造なので、頭を前方に向けているところを見ると、泳いでいる意識はあったのかもしれません」

ーー助ける必要はなかったのでしょうか?

「見つけた瞬間は驚きましたが、アオダイショウが元々泳ぎ上手で体温調節のため入水する習性も知っていたので、『助けなきゃ!…あ、アオダイショウだから全然大丈夫だわ動画撮ろw』と全力疾走して下流で待ち構え、カメラを回した次第です。ウサギか子狸でも流れていたら全力で助けていましたね(笑)」

「この用水路は水深30cmに満たない小川に合流しており、脱出困難な閉所にはつながりません。また、小川は全く護岸整備されていないため、這い上がることは簡単です。よってダイナミック体温調節を済ませられたアオ氏は、無事に森へと帰ったと思います」

ーーお仕事柄、ヘビを見かけることはよくあるんでしょうか?

「春から梅雨前までの晴れの日は、日光浴をしている姿をよく見ます。アオダイショウ、シマヘビ、ヤマカガシ、マムシ、どれもカエルが好きなので、水辺だと会う機会は多いですね。でも虫、サンショウウオ、カエル以外の生き物が水路を流れてきたのは初めてでした(笑)」

ーー投稿が反響を呼んでいます。

「投稿が本当にしょうもない内容のため、ひたすら驚愕しております。ただ、このチャンスを逃すまいとお米の宣伝を打ったので、それは本当に良い機会を得られたと感じています」

◇  ◇

水流に乗っていったヘビですが、危険な場所へ流されたわけではないようです。いつきさんは棚田でコシヒカリを栽培しており、玄米重量30kg(精米後は約27kg)を1万1000円で販売予定だそうです。ヘビと共存する自然豊かな棚田で育まれたお米、興味を持たれた方はいつきさんのTwitterをフォローしてみてください。 

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