高騰する電気代への対策は…「家族で一つの部屋に集まり、動かすエアコンを減らす」!? 快適に過ごすアイデアを解説

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今年の夏は電力需給のひっ迫が叫ばれており、電気代の高騰もあってより節電に気をつけている人もいるのではないでしょうか。全国の20~60代の男女500人に「夏場の電気代」について聞いたところ、電気代対策として行っていることは、「エアコンを稼働させる時間帯を減らす」「エアコンを稼働する部屋(台数)を減らす(家族で一つの部屋に集まる)」「エアコンとサーキュレーター、扇風機の併用」などに回答が集まったそうです。

積水ハウス株式会社の研究機関である「住生活研究所」が「住まいにおける夏場の快適性に関する調査」として2022年6月に実施した調査です。

はじめに、夏場の日中のすごし方についてコロナ前後でどう変化したかを聞くと、20代は外出(屋外)したいと回答した人が1.3倍になり(36.0%→46.0%)、約3人に2人が外出(屋外または屋内)したいと回答しました。一方、30~60代においては、コロナ禍前から50.8%と半数が自宅で過ごしたいとの回答でしたが、コロナ禍を歴て57.8%とさらに7ポイント増加しました。同研究所は「外出自粛緩和のムードではありますが、夏場、自宅で過ごしたいと思う方が増えたことがわかります」としています。

また、外でフルタイム勤務または自営業(自宅外)の方で、オフィス勤務が必須ではない 116人のうち、78.8%の人が「今夏、在宅勤務を増やしたい」「在宅勤務をメインにしたい」と回答し、年代ごとで比較しても各年代7割を上回りました。その理由として、「暑くて外に出たくない」「通勤時間が快適でないから」「オフィスより自宅のほうが室内の温度・空調の調整が可能だから」など住まいの快適性に関する回答があったそうです。

その一方で、「夏場、自宅で過ごす上で、気になることやネックになること」について聞くと、「電気代」(64.0%)、「運動不足」(37.8%)、「室内温度調整」(23.2%)といった回答が上位に並びました。

「コロナ禍前後で夏の電気代はどのように変わりましたか」と聞いたところ、エアコン利用者のうちコロナ禍前より「電気代が上がった」と回答した人は44.2%、「電気代は変わらない」と回答した人は48.1%でした。

特に「電気代が上がった」と回答した人の多くは、コロナ禍で自宅で過ごす時間が増えており、「電気代は変わらない」と回答した人は、コロナ禍前後で自宅で過ごす時間は変わっていないとの回答が半数を超えたといいます。

夏場の電気代対策として行なっている取り組みについては、「エアコンを稼働させる時間帯を減らす」(32.8%)、「エアコンを稼働する部屋(台数)を減らす(家族で一つの部屋に集まる)」(26.4%)、「エアコンとサーキュレーター、扇風機の併用」(24.8%)といった回答が上位に並びました。また、「エアコン利用時に併用しているもの」では、「扇風機」(64.1%)、「サーキュレーター」(22.6%)、「空気清浄機」(13.2%)といった回答が続いたそうです。

ちなみに、コロナ禍で自宅で過ごす時間が増えたと回答した人(268人)のうち、「電気代が上がった人」(61.9%)と「電気代が変わらない人」(38.1%)の電気代対策を比較して見ると、上位2つは「エアコンを稼働させる時間帯を減らす」「エアコンを稼働する部屋(台数)を減らす(家族で一つの部屋に集まる)」で変わらないものの、「電気代が変わらない」と回答した人の3位に「自然の風でエアコンを使用しない」が入っていたそうです。

最後に、「夏場、自宅で長時間過ごす上で重要だと思うこと」を聞いたところ、69.8%の人が「過ごしやすい室内の温度・空調(快適性)」と回答しました。次いで、「家族とのつながり」(47.8%)、「プライベート空間」(30.0%)、「家族との距離感」(19.6%)といった回答が上位に並びましと。

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調査結果から同研究所は、「電気代対策として、「エアコンを稼働する部屋(台数)を減らす(家族で一つの部屋に集まる)」と回答した人が26.4%いることからも、エアコンを稼働しているリビングに家族が集まり、暑さをしのいでいることが考えられます」と分析。家族が夏場、同じ空間にいながら快適に過ごすため、住まいに盛り込みたい4つのポイントを「4つの幸せTips」として、以下のようにアドバイスしています。

【1:エアコンの使い方や窓の開閉の工夫】

電気代が高くなるからと、空調を停めて暑さを我慢することは、健康のためにも良くありません。省エネ性能の高いエアコンに付け替えて消費電力を抑えたり、サーキュレーターなどを併用して室内の空気を攪拌させるとよいでしょう。

また、間仕切りや建具の少ない間取りと適切な窓の配置・開閉により、風通しの良い住まいは実現できます。例えば、1階と2階の窓を開け、屋内の建具を開放するなどで風の出入り口となる窓に高低差をつけることで風通し効果が得られます。

【2:窓の断熱性や遮熱の工夫】

広い空間だと空調効率が気になるという方は少なくありません。住まいの断熱仕様は時代とともにレベルアップしています。断熱性能を見直すことで、空調効率も良くなり、四季を通して暮らしやすい住まいになります。

窓は壁よりも断熱性に劣り、外気の影響を受けやすい部分ですが、断熱性に優れたリフォーム用サッシもあります。手軽にできる夏の日射対策としては、窓の外をつる植物などで覆うグリーンカーテンやすだれ、外付けのシェード、遮光・遮熱シート等も効果的です。

【3:空間を分けるインテリア】

壁は設けずに家具やインテリアで空間を仕切ることで、空間のつながり、家族のつながりが感じられながらもパーソナルな空間も保てます。例えば、オープンシェルフや本棚も空間を分けるインテリアとして活用できます。また、机の方向を外向けにすることで、部屋の中でも別途コーナーを作ることも可能です。

【4:多目的に使える大きなダイニングテーブル】

ダイニングテーブルの主な用途は「食事」ですが、日常の中で様々なことを行う場所として、実に多様に使われています。 例えば、夫婦ふたり暮らしの場合でも、あえて大きなテーブルを置くことで、食事以外の時間も、パソコンや読書など互いに好きなことをして過ごす居どころになります。椅子を増やせば、友人や、離れて暮らす子どもや孫たちが加わって大人数で食事をするときにも対応が可能です。

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【出典】
積水ハウス・住生活研究所「住まいにおける夏場の快適性に関する調査(2022年)」より
▽今年の夏は電気代高騰?高まる夏の “おうち時間“ 意向
https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2022/20220627/

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