闘病中のパンダのための「立ち止まらずに見て」→ルール無視が横行!?「このままなら撮影禁止」“最後通告”した動物園の嘆き

茶良野 くま子 茶良野 くま子

「一部の方の迷惑行為が目立ち皆さんに気持ちよく観覧してもらえない状況になりつつあります。マナーを守りながらの観覧を今一度お願いいたします」

神戸市立王子動物園のジャイアントパンダ「タンタン」(メス、26歳)の観覧をめぐり公式ツイッターが先日、こんな注意喚起をしました。普段は、高齢かつ病気治療中ながらものんびり過ごすタンタンの様子を飼育担当者らがつぶやき、ファンが集う癒しの場なのに、いったい何が? パンダ館には観覧マナーをあらためて周知する「お願い」が掲示され、改善されなければ春休み前から「撮影中止にすることも」と警告したのでした。

 

タンタンは、コロナ禍による臨時休園中の2020年5月に「中国帰還」が発表され、2021年春には心臓疾患の疑いが公表されたものの、観覧は、抽選制や観客入れ替え方式など制限しつつも続行。11月には体調管理のためとして一時観覧中止となったものの3週間ほどで再開。時間は2時間に短縮されたものの、観覧待ちの列が長くなりすぎない方法として、「立ち止まらず、進みながら観覧」が採用されたのです。

 

これまでも同園は、掲示物や誘導スタッフによって観覧マナーを守るよう呼びかけてきましたが、新たな掲示でも、パンダ館では立ち止まらずゆっくり進みながらの観覧を呼び掛け、「同じ場所に止まらない」「大きな声で話をしない」「観覧後に走って移動しない」ことが念押しされました。そして、残念ながら守られない場合があり他の方が迷惑しているとして、「迷惑行為が続く場合、春休み前から、パンダ館内の撮影を禁止にする」と、理解・協力を求めたのです。

 

ツイッター上では時々、違反行為の目撃談や「聞いた話」としてさまざまな出来事が書き込まれていましたが、いつもは穏やかな公式からの注意喚起に、「まだこんなこと言われてる」「どんなに言われても全く動かない人見ました!」「スタッフさんに文句言うとかありえない」「いい大人が情けない」「本当にタンタンファンですか??」と批判が殺到。一方で、気づかないうちに迷惑をかけていたかもと自省し気をつけたいとするコメントや、カメラと言うだけで悪者扱いは辛いと戸惑う声もありました。

 

寝ていることも多く、展示場奥の部屋に入ってしまい見えないこともあるタンタンですが、どんなタンタンでも会いたい、できることなら写真や動画でも残したい…。多くの人の思いでは? 同じ動物を愛でるにしても、何を大切にしたいかは人それぞれでしょうが、観覧マナーを守るようずっとお願いされているのにピンときていない人が存在することが残念すぎます。

 

注意喚起ツイートの数日後、体調管理のためとしてタンタン観覧は「当面の間」中止となってしまったのですが、まさかお仕置きですか!? なワケないですよね?? 観覧再開を願いつつ、その時にはまた同じことで注意されないようにしなくては。「皆さんが他のお客様のことも考え、行動していただけることを願っています」(園の広報担当者)って、ハイ、ホント、おっしゃる通りでございます。

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