「たなぼた」「どろなわ」「やぶへび」「ちりつも」といったことわざ省略を始めとして、「なるはや」「さーせん」「あざます」などなど何でもざっくり4文字にしてしまう私たち。2022年早々、社長へのプロジェクト報告という超重要な舞台で、新入社員がニューカマーを口走りました。
「当社の2021年卒社員が「釈迦に説法だと思いますが...」を「釈迦セポですが...」と略していてオフィスが騒然としている」とツイートしたのは、心のセルフケアアプリ「Awarefy(アウェアファイ)」を手掛けるHakaliの取締役CTO、池内孝啓さん(@iktakahiro)。投稿は、「今度リアルで使う。地味に流行らせていく」「うますぎて悔しい〜どっかで使いたい」「語感最高ですね」「2022年流行語になる予感」などとSNSが騒然。1秒すら惜しいビジネスパーソンは習得必須のワードに、8万近いいいねがついています。
パワーワードの生みの親はどんな社員さんなのでしょうか。池内さんに聞きました。
ー天才的なセンスを感じます。2021年春入社の方とか。
「そうです。非常に真面目で謙虚な性格ですが、語彙力が独特で独自のワールドを持っているのかなと、感じていました。仕事としては、メンタルヘルスケア領域に関する、リサーチや機能開発における企画、効果検証などを担当しています」
ーそんな方が社長へのプレゼンという場で…
「社内のチャットツール上で、社長に対してプロジェクトの報告をする場面でした。社長に対し『プレゼン内容にこのような配慮を盛り込んだほうがよい』という意見を伝える際に、プレゼンについては釈迦セポだと思いますが...という風に用いられました。社長はコンサルタントでもあるため、プレゼン資料に対する意見を述べるにあたり、本人が敬う気持ちを表明してのことだったのかと想像します」
ーそれに対して皆さんは
「テキストの流れがあまりにも自然だったので、僕は最初は気づいていませんでした。でも社内で『釈迦セポ...? これってもしかして釈迦に説法っていってる...?』というざわつきが起こり始めたのがはじまりでした。社内の空気としては、ただただ笑いです。弊社は社長に対してもフラットに振る舞う社風ですので、『失礼だ』といった空気は一切ありません。僕が面白がってTwitterに投稿したくらいですから」
ーことわざに限らず略語は日常的に使っていますか
「了解 を『りょ』、さらに短く、『り』とスラングのように使うことがあります。『り』は10代がLINEで使う表現だと聞いたのを真似た感じです。社内の若手の発言の真似ですが、『テンションがあがる』ということを『テンアゲ』といいます。
ー釈迦セポ、いかがですか
「最初はさすがに自分が使うことはないだろうと思っていましたが、今回の反響を受けてか、目がなじんできてしまい、使いたいなと思うようになりました笑」
SNS の反響について、池内さんは「多くの方にとって新鮮な驚きと笑いをもたらすワーディングだったのかなと思っています。リズム感や語感、若者が使う言葉から感じる次世代感などが皆さんに目にとまったのかな、と思っています」と話しています。
なお、生みの親の社員さんは、釈迦セポは何気なく使ったもので自分が考案したものではないと思っている様子。社内やSNSが騒然としてることに、きょとんとしているとのことです。
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