「容器も食べられるように」半世紀越しでお客さんの要望実現!?…山梨名物「桔梗信玄餅」の新商品が話題

中将 タカノリ 中将 タカノリ

1968年の発売以来、山梨名物として人気を博している桔梗信玄餅。香ばしいきな粉をまぶしたお餅に滑らかな舌触りの濃厚な黒蜜をかけて食べる官能的な味わいのお菓子だが、このところその桔梗信玄餅の新商品が登場し話題になっているようだ。

気になる新商品とは12月24日に発売された「桔梗信玄餅 極」。商品案内によると「桔梗信玄餅を発売した昭和43年に寄せられた、お客様からの声をついに実現しました」ということ。通常の桔梗信玄餅はプラスチックのカップに入っているが、カップを最中に換えたことでその味わいを丸ごと余すことなく堪能できるのだそうだ。SNS上でも

「これ母親が午前にお店に行ってみたけど県外の人ですごい行列で買えなかったそうな 観光はコロナで大打撃だったし賑わうことはよいことだ」

「プラントべース プラも減らせる! 桔梗屋さん素晴らしいですね」

「山梨の桔梗信玄餅の極とか言うのがなんか有名になってて山梨県民(生まれも育ちも)からしたら嬉しい」

など、数多の評判が投稿される桔梗信玄餅 極。その発売の経緯について桔梗屋の担当者にお話を聞いた。

ーー昭和43年よせられた声を実現したということですが、当時の要望に50年以上を経てこたえようとなった経緯をお聞かせください。

担当者:桔梗信玄餅を開発した当初、桔梗信玄餅自体が斬新なアイデアだったので、当時の社長(現 相談役)の元に毎日たくさんのお褒めのファンレターが届いたそうです。そのファンレターの中に「容器も食べられるようにしてほしい」とのお声がありまして、当時の社長はその実現をずっと模索しておりました。

その思いとアイデアを現社長の中丸純が継承し、近年になってようやく生産する技術などを確立することができましたので今回の商品化に至りました。

ーー商品開発する上でのご苦労やこだわりについてお聞かせください。

担当者:「食べられる容器」を決定するまでにさまざまな食品を試しました。その中からお餅やきな粉、黒蜜と相性の良い最中を使用すると決めたのですが、その次の段階で最中の強度や作業性、販売価格の問題などでなかなか商品化を実現できませんでした。

また、従来の桔梗信玄餅の需要に応えるための努力もありましたので「桔梗信玄餅 極」として発売するまで約50年を要しました。

ーー従来の桔梗信玄餅に比べ、味わいにどのような違いがあるのでしょうか?

担当者:フタもカップも食べることができるので、今まで容器に残ってしまっていたきな粉や黒蜜を余すことなく食べることができます。また、最中とお餅を一緒に食べることでこれまでになかった食感や香ばしさも味わえます。

新しい商品ですので、お客様に工夫していただくことにより食べ方の幅も広がると思います。楽しんで召し上がっていただければ嬉しいです。

ーー発売以降の反響について

担当者:大変ご好評をいただいております。ありがたいことに毎日お昼過ぎには全ての販売店舗で売り切れている状態です。最近ですと朝早くからお買い求めいただくお客様も大勢いらっしゃいます。

   ◇   ◇

桔梗信玄餅 極は現在、桔梗屋 甲府本館、桔梗屋東治郎(一宮店、セレオ甲府店、小淵沢店)、Rond.(セレオ甲府店)の5店舗で各日数量限定で販売中。いずれの店舗でも開店早々売り切れてしまう大人気のようだが、この冬、山梨を訪れるという方はぜひお店に足を伸ばして50年余の思いがこめられた味を体験していただきたい。

【株式会社 桔梗屋】
本社所在地:山梨県笛吹市一宮町坪井1928
公式サイト:http://kikyouya.co.jp/

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース