エメラルドグリーンに輝く物体…実は和菓子の〝原石〟 不思議な力を持つ宝石のようだとSNSで話題

山本 明 山本 明

エメラルドグリーンに輝く〝貴石〟がSNSで話題を呼んでいます。実はある和菓子の〝原石〟なんです…!!

投稿したのは和菓子屋「金精軒」(山梨県・北杜市)の公式Twitterアカウント。創業明治35年、「信玄餅」で知られる同店の夏の人気商品「琥珀糖ミント」の製造過程を画像と共に8月4日にツイートしたものです。投稿の経緯などを同店広報担当・小野允大(みつひろ)さんに聞きました。

   ◇   ◇

――なぜこの画像を投稿したのですか?

この投稿の前、8月2日に「琥珀糖ミント」の乾燥風景をツイートしたところ反響がありました。皆さん、リプライや引用ツイートで蛍石のような天然石の他、思い思いのファンタジーの世界に登場する貴石にお菓子をたとえてくだって。それがとても楽しかったので、〝原石〟である寒天ゼリーの画像をご紹介しようと思ったんです。

――確かにどこか儚く、非現実的な美しさです…ちなみにこの塊からどのくらいの「琥珀糖」が作れますか?

大体50瓶分の原料になります。サイズはヨコ約50センチ×タテ約20センチ(3キロぐらい)です。ここから板状に切り分け、さらに小粒に手でちぎります。乾燥が進むにつれ、溶けきれなくなった砂糖がゼリーの表面にすりガラスのような膜を作ります。乾燥には3~4日かかり、一週間で100瓶ほど製作するのが精いっぱいです。大量生産は無理なので、作ったそばから通販で売り切れて行きます。

――「映え」しそうですね。

はい、twitterやInstagramなどで〝映える〟と喜んでいただいています。「琥珀糖」は「干菓子」と呼ばれるものの一つで、和菓子の中ではポピュラーなものです。しかし、和菓子専門店などにあまり行かれたことのない若い方は、こんな綺麗なお菓子を見たのは初めて、と感動してくださるようです。

――お薦めの食べ方は。

同商品はさわやかなミントの味わいですので、緑茶はもちろん、お好きな紅茶や珈琲にそえていただいても。また冷凍庫で冷やしていただくのもお薦めです。前述の「膜」を作るために砂糖をたくさんいれているので氷点下でも凍らないんです。口の中にいれると、キュン、と冷たくなりますが、ぷるん、としたゼリーの食感はそのままです。ぜひ夏ならではお菓子として楽しんでいただければ。

■金精軒オンラインショップ https://shingenmochi.shop/

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