「選挙の七つ道具」たまに聞くけど、いったい何? 選挙管理委員会に聞いてみた

浅井 佳穂 浅井 佳穂

 衆院選が近づいてきました。選挙に関する報道が増えてくる時期ですが、しばしば「選挙管理委員会が七つ道具を確認」というニュースを目にすることがあります。でも、七つ道具って一体何だと思いますか?

 10月2日付の京都新聞朝刊に「『七つ道具』入念に点検 府選管」という記事が載りました。衆院選を目前にして京都府選挙管理委員会が「立候補者に交付する七つ道具の点検作業を行った」「街頭演説用の腕章や標旗など予備も含めた60セットの七つ道具を確認した」という内容です。

 そもそも七つ道具とは何を指すのでしょう。「広辞苑」を調べてみます。七つ道具の項目には、まず「七種の道具。また、一組にして携える種々の小道具」と書かれています。それ以外にも弁慶が背負った7種の武器や、武士が戦陣に携えた七つの道具、大名行列が用いた7種の用具などの意味があるそうです。どうやら「選挙の七つ道具」も、これら武具になぞらえた言葉のようです。

 実際に京都府選挙管理委員会に七つ道具とは何を指すのか聞いてみました。七つ道具は小選挙区の候補に交付される以下の7種類を指すそうです。

 一つ目は、選挙事務所用の表示板。これは選挙事務所に掲げるための表札(標札)です。

 二つ目は、街頭演説用の標旗。これは候補者が街頭演説をする際に掲げなければならない、のぼり旗です。

 三つ目が、拡声器を使用する際に必要な表示です。

 残りは、街頭演説の際の運動員用腕章、自動車乗車時の運動員の腕章、選挙運動用自動車の表示板、個人演説会の看板用表示板でした。

 七つ道具は、各都道府県で同じなのでしょうか。京都の隣の滋賀県選挙管理委員会に聞いてみました。帰ってきた答えは、挙げる順番は異なるものの、ラインアップは同じでした。

 七つ道具は、いずれも選挙管理委員会から候補者に交付されるものです。候補者が街頭演説しているのを見掛けたら、主張の内容に耳を傾けつつ、七つ道具がどのように使われているか見てみては。

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