「黒豆」この名字、読めますか? 「くろまめ」ではありません!「大豆」が読めれば読めるはず!

日本の難読名字

森岡 浩 森岡 浩

「黒豆」…この名字、読めますか? 姓氏研究家・森岡浩氏が日本人の難読名字を紹介します。

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正月のおせち料理に広く使われる黒豆。「まめに働く」という意味の縁起物としておせち料理には欠かせない。この黒豆に因む名字だが、「くろまめ」でなく、「くろず」と読む。大豆は「だいず」と読むので、言われてみれば納得できるのだが、初見では「くろず」とは読みづらい。

「黒豆」は大分県中津市にある名字で、その由緒はかり古い。黒豆家の言い伝えによると、平安時代に同家の先祖が貴族に黒豆を献上したところ、「黒豆」という名字を賜ったと伝えている。黒豆は大豆の一品種で、かつては正月に限らず薬用や食用として広く利用されていた。中でも丹波篠山の黒豆は有名で、今でも丹波黒豆は大型で人気が高く、高級品して知られている。

黒豆はそもそも「黒い大豆」なので、古くは黒大豆といい、現在でも篠山産の黒ためは丹波黒大豆ともいわれる。この「黒大豆」が省略された形なので、「黒豆」という名字は「くろまめ」ではなく「くろず」と読むらしい。

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