繰り返し来る感染の波は誰のせいでもない 必要なのは、正しくおそれ、前向きであること

「明けない夜はない」~前向きに正しくおそれましょう

豊田 真由子 豊田 真由子
豊田真由子
豊田真由子

世代への理解も大切

<高齢者>
クラスターとして、高齢者の方の昼カラオケが問題にされました。これで、高齢者の方が、より一層家に閉じ籠もってしまわないか心配です。どの世代の方もですが、閉じ籠もることで、心身の状態がどんどん悪化していくことがよくあります。新型コロナにかかるのはこわいし、迷惑をかけてはいけない、と避けているうちに、ご家族やお友達にも会えないまま、持病や寿命で亡くなってしまったというお話も多く聞きます。屋外で散歩をする、親族の方は検査を受けて帰省する、など、制限がある中で、では、何ができるか、どうしたら実現できるか、を考えていただくとよいと思います。

<若者>
3月17日発表の東京の感染者数409人のうち、20代の感染者数が88人、全体の2割と、一番多く占めていることに対し、テレビでは、夜繁華街に集まっている若者の姿が、非難の対象として象徴的に取り上げられたりしました。上の世代に比べると、若者は、エネルギーに溢れ、様々な感情の発露として、集まり、語り合いたい(ときには羽目を外したい)ものであり、それを長期間我慢していることは、大変なことなのだろうと思います。

また、ある程度の年月を生きてきた大人と違って、子どもや若者は、なぜ今こうしなければいけないのか、についての理解と納得感が、成立しにくいだろうとも思います。人生は、楽しいこともあれば、苦しいこともある、今は我慢だけど、きっとその後にはよいこともある、ということも分かりにくく、我慢が苦痛にしか思えないかもしれません。

こうしたことを踏まえて、ではどうやって、行動を抑えてもらうか、気持ちに寄り添うことが必要だと思います。

国民は“お客様”ではなく、力を合わせるべき同志

さて、上記のようなことを踏まえた上で、「解除されたから、もうなにをやってもいい」ではなく、引き続き、マスクや換気など、一人ひとりが感染防止策(マスク、換気、三密を避ける等)をきちんと講じることが大切、ということを改めて申し上げたいと思います。(皆さま、よくお分かりだとは思いますが。)

変異ウイルスの流行も懸念され、ワクチンが行き渡るには、まだ時間がかかります(そもそも、ワクチンが万能なわけではありません)。

・正確な情報を基に、正しくおそれ、最悪の事態を想定しつつ、前向きに。
・良い意味での諦めと覚悟。感謝と連帯。自然との共存。
・国民は“お客様”ではなく、この国の現在と未来に責任を持ち、力を合わせるべき同志。

がんばってまいりましょう。

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