この時期、お正月に食べきれなかったお餅が残っている家庭も多いのではないでしょうか。お餅は好きだけどちょっと飽きてしまった人もワクワクしちゃいそうな、216種類のレシピを集めた岩手県一関市の「一関もち料理データベース」が話題です。
昨年末に、はな(@hana_)さんが「そろそろ『餅のウマイ食い方』みたいなやつが各所で出回る時期だけど、そんなもんより一関市が公開してるもちレシピデータベースを見ろ 216種も載ってんだぞ」と紹介したところ、「最高ですね!!ブックマークしました!」「スゴーイ( ☆∀☆)色々試したい!良い情報ありがとうございますノシ」「ハワイアンまであるよw」「これだけレシピがあれば食べ飽きることもなさそう」と2.1万リツイートと3.6万いいねがつきました。
「きなこもち」「くるみもち」「じゅうねもち」「納豆もち」など16種類の伝統的なもち料理のほか、「餅キャベロール」「おもちプリン!(もち入り茶碗蒸し)」「バター入り豆餅」「カレー大福」などのアイデアもち料理200種類がずらり。なかには「Goodbye 骨粗鬆症餅」「餅のハワイアンリゾート」「漁師の祭り」「野菜を食べてくれなきゃ、餅を食べてくれなきゃこまるちゃん」と斜め上行く名前の料理も。おかずからデザート系まで気になるレシピがそろい、お正月に残ったお餅では足りなくってしまいそう。
もち料理データベースがつくられたのは、平成29年。データベースの存在を新聞で知ったはなさんはそのときもTwitterで紹介しましたが、夏だったこともあり今回ほどの反応はなかったそう。「伝統的な餅料理として載っているレシピは、幼い頃から馴染みのあるものばかりです。特にくるみ餅は、こればかり食べて怒られたことがあるくらい大好きです!」と話してくれました。
岩手県一関・平泉地方には、年末年始だけでなく季節の節目やお祝い事などのたびに、1年中餅をついて食べる「もち食文化」が根付いています。
「平成28年度に一関市・平泉町を対象に行ったアンケート調査によると、2人に1人が年間4回以上餅を食べると答えています。また、6割以上が、自宅に餅つき機を所有していると回答しており、もち食は、人々の生活に根付いた文化であると思われます」ということから、もちレシピのバリエーションが豊富なのも納得。一関市の担当者さんに聞きました。
──なぜ、もち料理データベースをつくることになったのですか?
一関市には、古くから伝わる伝統的なもち食文化が今なお受け継がれています。長い歴史の中で、豊富な農産物を活かした多彩なもち料理が伝わっており、暮らしの中で味の工夫を加えてきました。そんな魅力あるもち料理のレシピの数々を、一関もち食推進会議などが中心となり、データベースとしてまとめることになりました。
──レシピは増え続けているのでしょうか?
一関市には300種類を超えるもち料理があると言われています。現在も家庭ごとにアレンジをしたり、当市で開催している「全国もちフェスティバル」でさまざまな創作もちメニューが出展されます。そういったもち料理を今後も増やしていきたいと思います。
──データベースには、あべかわ餅や砂糖醤油などはないのですね。
かつて、もちはごちそうで、つきたてのもちをふるまうのが最高のおもてなしとされていました。データベースでは、そういったつきたての柔らかいもちを活かしたレシピを中心に紹介しています。
──なるほど。今回、あらためてデーターベースが話題になりました。
データベースを通じて、多くの方に、もちと一関市を知っていただく機会になればと思います。一関市には、データベースに載せきれない、こだわりのもち料理の数々がありますので、ぜひ、食べにお越しください。
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ネットで検索すると、かたい切り餅をとろとろにする方法も紹介されています。また、データベースにはもち粉でつくるレシピも多くありますので、餅つき機がなくてもほとんどのレシピをつくることができます。
※もち料理データベースは「一関市観光協会公式サイト『いち旅!』」のサイト内を参照してください。
■一関もち料理データベース(PDF) https://www.ichitabi.jp/feature/special/mochi/images/mochi.pdf
■一関市観光協会公式サイト「いち旅!」 https://www.ichitabi.jp/