街並みを撮影中に遠くでピクッと動くものが… 写真家が保護した瀕死の子猫、動物病院に運ばれ奇跡の回復

渡辺 晴子 渡辺 晴子

保護現場でカラスを目撃、遺棄した人間が憎い

10月で、ウッキーくんは4カ月ほど。「助からない」と宣告されたウッキーくんの“命”は助かり、ここまで元気になったことに心底から喜ぶ岡本さん。保護をした後日には「浮花橋」にウッキーくんのチラシを掲示したり、そのチラシを近隣の住宅などのポストにも投函したりと、ウッキーくんに関する情報を集めるために必死に動いたといいます。

さらに、保護現場を再び訪れ、ウッキーくんがけがをした原因も探ったそうです。近くにごみの集積場を確認。鉄塔や電柱などの周辺にカラスが鳴きながら飛んでいたのを目撃したそうです。そこで、カラスがウッキーくんを襲ったのではないかと考えた岡本さん。「ウッキーは8月8日の未明に遺棄され、その朝、ちょうど可燃ごみの日でした。ごみをあさりにきたカラスに襲われたと、僕は思っています。獣医師さんからも『けがの状況から小動物に引っ張られたような形跡がある』と言われて…仮にカラスにやられたとしても、そんな場所に生きたまま捨てた人間が憎いです」と怒りをあらわに訴えます。

かつての母の愛猫タマちゃんの生まれ変わり?

またウッキーくんと不思議な縁を感じているという岡本さん。それは、実家で20年前お母さまが飼っていた猫のタマちゃんにそっくりだからとのこと。まるで、タマちゃんの生まれ変わり…あのとき、引かれるように「浮花橋」を渡ったのは「タマちゃんが呼んでいたのでは?」と今でも思ってしまうそうです。

単身で還暦間近…無責任には飼えない、退院後どうする?

一方で、岡本さんはウッキーくんが退院後のことに頭を悩ませているそうです。単身でもあり、近くの老人ホームにご入居されている認知症のお母さまがいらっしゃるとのこと。
岡本さんご自身も還暦近い年齢で、自分自身が万が一のことが起きたらと、ウッキーくんを飼うことに迷っているといいます。

岡本さんは「今年で58歳になります。猫を保護したのは生まれて初めてです。僕自身が主体的に飼った経験もありません。保護した際は、ただただ子猫の命を助けたくて衝動的に身体が動きました。しかし猫を飼うには10年、20年のスパンを考えて責任を持たなければなりません。可愛いからだけで飼うのは無責任な話ですから。ウッキーが退院したら、当面は『ねこの家』さんにしばらく預けてもらう話になっています。これからウッキーを保護してくれる方、飼っていただける方などがいらっしゃればと、模索しているところです」と話します。

ウッキーくんについては、岡本さんのTwitter(オカモト@okamoto_neko)をご覧ください。

https://twitter.com/okamoto_neko

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