「すっぽりという言葉がかなり似合うエゾフクロウさん✨」
投稿されたのは、鳥のフクロウの写真です。エゾフクロウという種類ですが、木の幹の間に空いた穴にスッポリと綺麗におさまってくつろいでいますね。あまりのシンデレラフィットに気持ちよさそうに眠っています。
「同化してますね🦉」
「そういう種類の木の模様なんだよね」
「東京の狭小住宅みたい」
「良い場所を見つけたね」
木に一体化している姿が可愛いとのコメントも多数寄せられました。エゾフクロウの写真を投稿されたのはTak(Takuya)(@TAK17246558)さん。生まれ育った北海道で、野生動物を撮影しています。詳しくお話を聞きました。
ーーこのお写真はいつ頃どこで撮影されたのでしょう?
「季節は2月、冬になります。場所は北海道の道央エリア、時間帯は16時前、夕方となります」
ーーこのエゾフクロウを見つけたときは、どう思われましたか?
「このエゾフクロウを初めて見つけた時は、木の穴とのシンデレラフィット感と、木に上手く擬態している事に感動しました。また、気持ち良さそうな顔にほのぼの見入ってしまいました。大自然の中で野生として生きる知恵、本能に感激いたしました」
ーー写真はどのような状況で撮影されたのでしょう?
「撮影するにあたって、なるべくフクロウにストレスを与えないように、遠くから観察、撮影いたしました。また、木の穴とフクロウの一体感、すっぽり感がわかるように正面から撮るようにしました。さらに夕方ということで夕陽、太陽の光が斜めから当たる瞬間を狙いました。
エゾフクロウは、森の中にある、とある木で見つけました。木の穴=木の洞(うろ) とエゾフクロウの全長(高さ)は約50cmとなります。木の高さはおおよそ12mほどで、巣穴は7mくらいという感じです。おそらく4回建てマンションの3階ほどといった感じです。
穴の入り口の形はフクロウと同じサイズでぴったりなのですが、実は奥行きがあり、カラス等ほかの動物が鳴いたり、近付いてきたりすると、穴の中に隠れたりします」
ーーエゾフクロウは、このあと目を覚ましたのでしょうか?
「撮影した際は気持ち良さそうに寝ておりました。この時はたまたまだったのですが、カラス等の鳴き声が聞こえた際に、目を開けて周りを見回したり、穴の中に入る動きがありました。しかし数分経つと穴の中から出てきて。最終的には写真の通り、気持ち良さそうに、入り口に出てきて寝ておりました。
時間は冬の夕方でしたのでエゾフクロウが飛び立つ瞬間を見届けたく、そのまま観察を続けました。日が暮れてきて、薄暗くなった際に、目をぱっちりと開けて、周囲を伺ったのち、狩りに出かけるためか、巣穴からジャンプするような形で静かに飛び立っていきました。
エゾフクロウは静かに飛ぶことで有名です。羽毛が柔らかく、翼の風切羽の先が細かく別れていることから、風を切る音を消して羽音を立てずに飛ぶことができるそうです」
ーーTakさんが、カメラを始めたきっかけは?
「私は北海道産まれ北海道育ちです。幼い頃から自然が大好きでした。就職後のアメリカ赴任で目の前に広がる絶景や、力強く生きる野生動物の素晴らしさに感銘し、帰国後も北海道の豊かな自然、野生動物に感銘をうけ、2018年より写真を始めました。
さらにテレビで見た井上浩輝さん、半田菜摘さん、SNS上で見た谷田洋史さん、安彦嘉浩さん、柳楽航平さんらの北海道を代表する方々の作品を見て、こんなに素晴らしい表現の世界があるのだと感銘し写真を始めました。
普段は野生動物の撮影が多いですが、雪が大量に積もった電話ボックスや伝統ある祭事(天狗の火渡り)等、北海道の好きな被写体、気に入った被写体を撮影しております」
Takさんは「大好きな北海道に生まれ北海道で育ったことを誇りに思い、好きなことを楽しみながら生きております。また北海道の厳しい環境で生きる野生動物たちの力強さ、厳しさ、残酷さ、優しさ、愛情、可愛らしさを北海道の美しい風景と織り交ぜながら表現していきたいと考えております。
また、北海道は日本や世界的に見ても優位性の高い特徴的な土地であると考えています、美しい自然、動物たち、文化、美味しい食べ物、良い人がたくさんあります。そんな北海道の魅力を少しでもいろいろな方々に伝えられたら嬉しいと考えております」と話してくれました。