JR東海の駅で乗越精算機に長蛇の列!…Suicaが使えないことを知らない首都圏からの乗客が話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

JR東海の駅で乗越精算機に長蛇の列を作る人々画像がSNS上で大きな話題になっている。しかもこれは日常的な光景らしい。

この画像を投稿したのは好きなアニメの聖地巡礼でJR東海を利用する機会が多いというTwitterユーザーのKEBUさん。

KEBUさんのツイート
「いい加減Suica使えないことを学んでくれ…。めちゃくちゃ並んでるんやけど()」

この長蛇の列はどの駅で、どのような原因で起こっている現象なのだろうか?KEBUさんにお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):ツイートの画像はどちらの駅で撮影されたものでしょうか?

KEBU:静岡県沼津市のJR沼津駅です。

中将:沼津駅ではこのような光景がよく見られるのでしょうか?

KEBU:沼津駅はJR東日本のエリアからも近く、東京都心から沼津行きの直通電車も何本か出ています。小田原など神奈川県からも近いため、ICカードのエリア跨ぎ問題を知らない人が多く、ツイートのように自動精算機や有人窓口のところに人が溜まってしまいます。ツイートの写真はプライバシーに配慮して加工したので自動精算機に並んでいる様子しか見えませんが、奥の有人窓口にも大勢人が並んでいます。こういった光景は三島駅や沼津駅では日常的になっています。

中将:JRのICカードがエリア別のものだということはある程度知られていると思っていましたが、こんな列がしょっちゅう起きているとなると困りますね。やはりKEBUさん個人的にも迷惑されたことがあるのでしょうか?

KEBU:私はこの近所に住んでいるわけではなく沼津が聖地になっている「ラブライブ!サンシャイン!!」というアニメが好きで愛知県からたまに来るのですが、青春18きっぷや静岡地区の休日乗り放題切符等の自動改札機に通せない紙の切符で来ています。来る度に東日本エリアから来た人の乗り越し精算対応で有人窓口にたくさん人が並んでおり、切符を見せるだけなのに長時間待たなければいけないので迷惑しています。

将来的にはJR各社間でエリア跨ぎ問題を解決して欲しいのですが、首都圏から沼津駅に来るには東海道線と御殿場線の2ルートがあり、技術的な問題やルートの問題があります。それが解決するまでの間は、首都圏から来る人にエリア跨ぎのICカード利用が出来ない事をもっと周知して、紙の切符やフリー切符を使ってもらえばさまざまな問題を解消できるのにと思います。三島駅や沼津駅では鬱陶しいほどにICカードの利用が出来ない事を訴えているので、首都圏の利用者にもっとこの問題を周知することが必要なのではと感じます。


   ◇   ◇

※KEBUさんを沼津駅にいざなった「ラブライブ!サンシャイン!!」とは

「ラブライブ!シリーズ」の第2作。沼津市の内浦にある高校に通う女子高生が学校の廃校を救うためにスクールアイドル活動(部活動)を通じてアイドルの全国大会を目指す物語。劇中の主人公グループ「Aqours」は声優によるライブも開催されており、来年以降に全国5大ドームツアーが予定されている。
【ラブライブ!シリーズ公式サイト】http://www.lovelive-anime.jp/

また「ラブライブ!シリーズ」の「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」に出演した声優の鬼頭明里さんはKEBUさんイチオシ。10月28日には3rdシングル「キミのとなりで」が発売されるので、ぜひこの機会に情報拡散したいということだった。
【鬼頭明里さん公式サイト】https://kitoakari.com/

   ◇   ◇

KEBUさんのお話をうけ、JR東日本のご担当者にもこの問題についてお話をうかがってみた。

中将:JR東日本さんではこの問題について何か対策を講じておられるのでしょうか?

担当者:ICサービスエリアのまたがり利用については、お客さまの利便性向上を図るため、従前よりJR東海さまとは解決策の勉強を進めています。弊社SuicaエリアからTOICAエリアへエリアをまたいでご利用できないことを周知するため、エリア境に近い駅を中心に、駅頭掲示や案内放送を行っております。

またTOICAエリアから弊社Suicaエリア側へエリアをまたいでご利用されたお客さまに対しては、より円滑にご利用いただけるよう「係員配置駅においては、窓口処理機でSF残額によるキャッシュレス精算を行う」、また「自動精算機を設置して、同様の対応を自動機で行う」といった策を講じています。

中将:JR各社の間でも頭の痛い問題なんですね。

担当者:2021年春より、SuicaエリアとTOICAエリアをまたがるIC定期券の発行、利用を開始する予定です(詳細はJR東日本「在来線および新幹線におけるIC定期券のサービス向上について」を参照)。少しでも今回のような問題が少なくなればと思っております。



   ◇   ◇

この問題はJR各社が各自にICカードを導入したため、あらためてそれに互換性を持たせようとするとシステムが膨大すぎて技術が追いつかないことが大きな原因らしい。JR東日本のご担当者がおっしゃった「在来線および新幹線におけるIC定期券のサービス向上」がその解決への大きな一歩となればいいのだが。

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