快走続くドラマ「半沢直樹」…“令和の時代劇”にハイヒール・リンゴも「鬼ハマり!」

ハイヒール・リンゴのつぶやき

ハイヒール・リンゴ ハイヒール・リンゴ

 大人気のTBSドラマ「半沢直樹」。私ももう鬼ハマりで、前シリーズのダイジェスト版を録画したブルーレイを「人物相関図とか、これを観たら分かるから!」とみんなに貸してまわるほど。

 半沢人気を「令和の時代劇」と評した記事もありましたが、本当に、私にとっては「水戸黄門」であり「大岡越前」であり「桃太郎侍」であり。連続ドラマなので大きな話の流れはもちろんありますが、1話1話難題が完結していきスカッとする部分が作ってある。というのも最近イラチが興じて、連ドラを毎週続けて観るのがしんどくなっていて、例えば昨年大ヒットした「テセウスの船」もそうですが「全12話まとめて観たい!」と思ってしまう私です。

 そう思うと、時代劇ってよく出来ている。ラブゲームとか若者向けの話は若い世代が楽しいけれど、時代劇は全世代に広く通用する魅力がある。特に今年はコロナ禍で、これが又いつまで続くか分からない。例えば「今年1年は我慢を」期限を切られれば頑張れるけれど、もしかしたら来年もいやもっと先迄ダメかもしれない。そんな先の見えない鬱々とした不安の中、ちょっとでもスカッとしたいという思いに、ピッタリとマッチしたように思います。

 時代劇も今や地上波では滅多に観られなくなりました。実は制作費が高いそうで、以前私が出演させて頂いた番組の江戸時代などの再現ドラマでも、かつら代や衣装代が高すぎて、最後の方は着物代わりにゆかたを着るなど苦肉の策で乗り越えていました。しかも、デジタル放送になって画素数が上がり、画像が飛躍的に美しくはなりましたがかつらの“のりしろ”もくっきり見える。昔、デジタルになって初めて家のテレビで観たのが今いくよ・くるよさんが出演する漫才番組でしたが、第一印象は「顔がこんなにハッキリ映るんだ!」。漫才番組でここまでする必要あるのかな、って(笑)。

 でも「半沢直樹」は、アナログの良いところとデジタルのクオリティを見事に融合させている。私も日曜日の夜にはハイボール片手に寝室のテレビで鑑賞していますが、前作よりかなり展開が早いとはいえ、ストーリーもまさに今の世の中が求めているもの。頭の切れる、ちょっと「過去」を抱えた主人公が不条理な状況を突破していく。そのセリフ回しは立て板に水の如く流暢で決してカマない、このカマないって所も羨望のまなざしです。奥さんの上戸彩さん演じる花ちゃんも小難しい事は言わず半沢直樹を信じて応援する番組の中でホッとする存在。

 ただ一つだけ、最近は胸焼けも少し(笑)。歌舞伎役者の方々も大勢出演されておられますがあの独特の「顔芸」と「粘り感」。香川照之さんが市川猿之助さんとの絡みを「いとこ漫才」と言っておられましたが、もう粘りが多すぎて…(笑)。とある香川さんの粘りゼリフの後、「カット!」の声と共に半沢直樹役の堺雅人さんが爆笑されたとか。リハーサルもなしだそうですから、皆さん凄い演技力。多少の「胸焼け」もクセになる魅力のうちですね。

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