道行く人のマスクに広告が!大阪で「アドノマスク」“空きスペース”を有効活用

杉田 康人 杉田 康人

道行く人のマスクが広告スペースに!大阪市のPR会社が、マスクに企業広告シールを貼ることに同意した客に、お礼のサービスを提供する「アドノマスク」キャンペーンを7月22日から開始。AD(Advertisement)は広告を意味するが、在阪の企業5社と取り組みを始め、広告入りのアドノマスクが大阪の街で増えている。

いわくつきの“アベノマスク”ではない。ホテルや観光船、飲食店が、アドノマスクのスポンサーとして名乗りを上げた。たこ焼き・お好み焼きの「くれおーる道頓堀店」では8月10日まで、キャラクター・店名入りの広告入りのシールをマスクに貼り、PRに協力する客にたこ焼き1個を増量。居酒屋ではワンドリンクをサービスするなど、おいしいサービスになっている。

マスク広告を考案した株式会社ラプレ代表取締役の上谷信幸さん(48)は「コロナに負けずに企業やお店をPRする方法を考えていた時に、マスクの真っ白な部分がもったいないと思った」と誕生のいきさつを語る。当初は企業名が彫られたハンコをスタンプすることを考えていたが、客が着けていたマスクに触る必要があるため断念。店員がキャンペーン参加の可否を聞いた上で、シールを客自身で貼ってもらう方法に落ち着いた。

参加企業からは「マスクをしたお客様とはなかなかコミュニケーションが取りにくいが、話のきっかけにもなる」との声が寄せられるなど好評だ。客にとっては貼ってお洒落、さらにサービスを受けられるメリットがある。ちなみに広告シールは「すぐにはがしていただいても大丈夫です」(上谷さん)という。

白いマスクの空きスペースが有効活用でき、多くは使い捨てのため広告枠は無限大にある。今後は参加希望の企業や店舗を増やす予定で、上谷さんは「シールを貼ることは単純で、童心に帰れる。店舗がおしゃれでかわいらしいシールを作って、マスクの一部分が注目を浴びれば」と、プレミアムなシール誕生に期待を寄せた。

アドノマスクという秀逸なネーミングもさながら、マスクに企業のシールを貼るだけという手軽さ。上谷さんは「パクってもらっても構いません。ウチが考案したということさえ広まれば。どんどんパクってもらって、世間が盛り上がってくれたら」と太っ腹だ。コロナ禍でマスク着用が常識となる中、ビジネスチャンスの可能性は広がる。

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