シングルマザーになるという決心をしたとき、「この子は私がひとりで育てていく」「父親の分までたっぷり愛情を注いでいく」と強い気持ちを持ったはず。それなのに、日常生活で感じる小さなイライラが積み重なり、子供に強くあたってしまうこともしばしば。そんなシングルマザーが抱える子育ての悩みをランキング形式でご紹介します。
私がシングルマザーとして生きていこうと決心できたのは、「離婚して、絶対にこの子と幸せになる」という強い気持ちがあったからです。でも実際にシングルマザーになってみると、思うようにはいかないことが多く、理想と現実のギャップにイライラすることも。そんな自分に対して、「私はダメな母親なんじゃないか?」「他のママはもっと大変なはず」と勝手に思い込み、勝手に落ち込んでいた時期もありました。
そこでこのほど、シングルマザーのみなさんに子育てで感じる悩みについてアンケートを取りました。そのアンケート結果から、シングルマザーには6つのものが「ない」ことが判明。あなたの感じているその悩み、きっとあなただけじゃないかもしれませんよ。
シングルマザーが抱える子育ての悩み・6つの「ない」
アンケート結果から分かった6つの「ない」を多い順にランキング形式でご紹介します。シングルマザー特有の悩みから子育て中のママ・パパに共通する悩みまで様々です。
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▽1位:余裕がない
一番多かったのは「余裕がない」という意見。仕事に家事に育児に、すべてをひとりで抱えるシングルマザーは特に心の余裕がないという方も多いのではないでしょうか。アンケートでいただいたコメントをいくつか見ていきましょう。
・仕事のイライラを子供にぶつけてしまうことがある
・どんなに疲れていても子供たちの面倒を見なければいけず、家にいる時はいつもイライラしている
・イライラは絶対に子供に向けてはいけないので、それを過食に走らせてしまう
・朝は忙しいのに、子供が起きずにグズグズしてイライラする
・私がバタバタしているせいで子供にも負担がかかり、楽しみを減らしてしまっている気がする
・自分の気持ちに余裕がなく、子供を強めに叱ってしまうが、いつも自己嫌悪に陥る
・仕事やプライベートでの不満やイライラを家で出さないようにしているものの、知らぬ間に感情的になりがち
・子供を叱ったら、フォローするのも自分の役目なので、自分の感情のコントロールが難しい
・「片親だから躾ができていない」と周囲に陰口を言われるのが嫌で、必要以上に子供に厳しくなってしまう
いかがでしょうか?みなさんにも当てはまるものはありましたか?コメントを見ていて共通するのは、ママのイライラを上手く発散できていないということ。これは私も共感できる内容でした。子供を強く叱ってしまった時には、子供の寝顔を見ながら「ごめんね・・・」という日々。誰かに愚痴を吐いたり、趣味でストレス発散ができればいいのでしょうが、忙しいシングルマザーは休日も含めてスキマ時間がないもの。上手く発散する方法を見つけることが、暮らしの安定に繋がりそうです。
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▽2位:頼れない
次に多かったのは、「頼れない」というコメントです。「ひとりで子育てをしていく」と決心したはいいものの、男手や大人の力が必要な場面は日常生活のなかで表れます。そういった状況を悩みとして抱えている方のコメントをご紹介します。
・たまには職場の飲み会に参加したいが、子供を見てくれる人がいない
・自分の体調が悪くてもフォローしてくれる人がいないので、気合いで乗り切るしかない
・休みの日も町内の集まりなどに参加しなければならず、休まる日が全く無い(旦那がいた時は交互に行っていた)
・スーパー銭湯が大好きだが、子供が男の子で微妙な年齢のため行けない(女湯は嫌がるが、一人ではお風呂に入れない)
・子育てを相談できる人がいない
・男の子の思春期にどう対処したらいいか分からない
父親がいないという点では、他にも「公園などに行って、父親と楽しそうに遊ぶ子供の姿を見ると、自分の子に申し訳なく思ってしまう」といった意見もありました。自分で選んだ道だからこそ、こういった胸の内は人にはなかなか話せない部分ですね。
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▽3位:時間がない
3番目に多かったのは、「時間がない」という声。1位の「余裕がない」という部分に通じるものもありますが、より具体的に、時間がなくて困っているというママたちの意見を見ていきましょう。
・生活のため働く時間をのばしたら、子供と過ごす時間が減った
・ダブルワークをしているので、子供を遠くに遊びにつれていく時間がない
・子供の習い事について行く時間がない
・子供の宿題を見る時間がない
・ひとりの時間がトイレにいる時くらいしかない
・ひとりの時間がつくれない
シングルマザーのみなさんが「時間がない」と感じているのは、主に「子供と過ごす時間」と「自分ひとりの時間」に分けられました。一生懸命に働くのは、子供との生活のためだけど、その子供と過ごす時間がなくなってしまうというのは、シングルマザーの多くが抱える悩みです。
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▽4位:お金がない
お金の問題はシングルマザーにとっては永遠のテーマのようなもの。今回のアンケートではランキング4位となりましたが、日常生活のなかで常につきまとう悩みです。
・子供が2歳で保育園に通っているが、よく風邪を引いて仕事を休まなければならなく、毎月生活が安定しない
・子供が欲しいおもちゃやおやつを買ってあげられない
・習い事やスポーツクラブに入りたいと子供に言われるが、そこまで金銭面の余裕がない
・今後の子供たちの学費面で不安がある
ママひとりの収入で家計を支えるシングルマザー世帯にとっては、不安が大きいのがお金の問題。子供には好きなことをさせてあげたいけど、金銭的な理由から諦めなければいけないという状況は、母親としてはなんとしてでも避けたいものです。
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▽5位:人間関係が良くない
ママ友や身内との人間関係にストレスを感じているシングルマザーもチラホラと見受けられました。
・他のママさんから「再婚してもう一人産んだら楽しいわよ」と余計なお世話を言われる
・実家に住まわせてもらっているが、母からの育児に対しての口出しがひどい
・誰も手伝ってくれるわけではないが、子供の将来のことなど口うるさく言われる
誰かに頼りたいと思う一方で、口うるさく言われるのは煩わしいと思ってしまう。矛盾しているのでは?と言う方もいらっしゃるかもしれませんが、私はこの気持ち、よく分かります。特に実家住まいの場合、「お世話になっている分、あまり文句は言えない」という後ろめたさのようなものがあるため、両親との関係性をこじらせているシングルマザーは多いように感じます。
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▽6位:仕事がない
ここでいう「仕事がない」というのは、単純に「就職できない」という意味だけでなく、シングルマザーという家庭環境を「理解してくれる仕事がない」という意味も含まれます。
・子供が病気になったとしても、なかなか休みは取れない
・子供を保育園に預けているが、体調不良で休んだり、早退しないといけないことが続き、仕事を辞めさせられた
・子供がまだ保育園に入れないのですぐに働けない
驚いたのは、「子供の体調不良などが原因で実際に退職した」というママのコメントです。安定した勤務を続けてほしいという職場側の意向は分からないでもないですが、「好きで休んでいるんじゃない」というのが世の中のママたちの意見。こういう問題は、職場環境が変わらない限り、これからも続くでしょう。
シングルマザーが持っている・3つの「ある」
ここまでシングルマザーが抱える子育ての悩みを紹介しましたが、シングルマザーには「ない」ものばかりではありません。最後に、シングルマザーが持っている3つの「ある」についてご紹介します。この3つがあるだけで、シングルマザーは十分に幸せになれるチャンスがあると思います。
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▽1:愛がある
なんといっても、シングルマザーの子供に対する愛は人一倍!みなさんがシングルマザーになる決心をした時、「この子は私が育てる」「父親の分もたっぷり愛情を注いでみせる」と思ったのではないでしょうか?今は目の前のことにいっぱいいっぱいで強く叱ってしまうことがあっても、ママから子供に対する愛情はこれまでにしっかり伝わっているはず。
そもそも女性は、辛い悪阻や想像もしなかった体調の変化を乗り越え、さらに出産の痛みに耐えて我が子と出会います。妊娠、出産、育児、離婚・・・あらゆる経験を経たうえで人生をともにする子供に対する愛情は計り知れないものなのです。
今からでも遅くはありません。妊娠中のこと、初めて子供を抱いた日のことを思い出しながら、寝る前に子供をギュッと抱きしめる時間をつくってみましょう。ママの弱さも強さもすべて、子供が受け止めてくれるかもしれません。
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▽2:覚悟がある
「子供をひとりで育てていく」その決心は、子供とともに幸せな人生を歩んでいくという母親の覚悟です。覚悟を決めたママたちは、それまでの人生では想像もしなかったような行動力や実行力を発揮するようです。
・今まで口応えができなかったDV夫相手に離婚訴訟を起こした人
・絶縁状態だった両親に離婚報告をし、子育てをサポートしてもらっている人
・収入だけでなく子供と過ごす時間も確保するため、起業をした人
・コツコツとお金を貯め、マイホームを手に入れた人
恥やプライドを捨て、自分と子供の幸せだけを考えた時に、覚悟が行動に変わります。「人に頼る」というのも大切な一歩です。
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▽3:居場所がある
子育てママの半分以上が「孤独」を感じているというニュースを見たことがあります。シングルマザーにおいても同じで、日々の生活で忙しいシングルマザーは社会との接点を持てず、「孤独」を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。でも決して、居場所がないわけではありません。
お住まいの市区町村でシングルマザー向けの居場所事業が実施されていたり、NPOなどの団体が交流会を開催していたり、シングルマザーのための居場所づくりは行われているのです。
でも、「平日は忙しくて行けない」「そういう場所に行くのは勇気がいる」と、一歩踏み出せない可能性もあります。
そういう方は、まずネットでシングルマザーのコミュニティを探してみましょう。孤独を感じているママたちだからこそ、共感できる仲間を求めて集まっている場所が必ずあります。ちょっと覗いてみるだけでも視野は広がるかもしれませんよ。
全国調査では「教育・進学」の悩みが最も多く
今回はシングルマザーを対象にアンケートを取りました。内容を見ていると、私自身も共感できるものが多く、「ひとりじゃない」と思えただけで心のモヤモヤが少しスッキリしました。
なお、平成28(2016)年度の全国ひとり親世帯等調査でも、ひとり親世帯の悩みなどは調査されており、母子世帯の母親が抱える子どもについての悩みは、「教育・進学」が最も多い結果となっています。
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さいごに、私が仕事や子育てでイライラしたときにしているストレス発散方法をご紹介します。すべてお金をかけず、ひとりでできることなので、ぜひみなさんも実践してみてください!
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▽毒吐きノートに書く
ノートを準備するのが面倒な方はスマホのメモ機能でもOK!重要なのは、言葉を選ばずに勢いよく書くということです。
人にはなかなか言えずに溜まっている気持ちを吐き出すことで、いつの間にか解消されていることがあります。
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▽トイレに5分間こもる
これは子育てに行き詰まったときによくします。子供の態度にイライラし、興奮状態になってしまうと、自分の感情をコントロールできません。そういうときは、子供との距離を取り、ひとり冷静になる時間をつくることが大切です。
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▽ラジオ体操をする
これは意識を他のものに向けるという行為です。ストレッチなどでも代用できます。特に体を動かすとリフレッシュ効果もあるため、イライラ・モヤモヤしたときは思いっきり動いてみましょう。