毎年、誕生日に祝福メールをくれた故・佐々部清監督 女優デビューした文音が偲ぶ人柄

石井 隼人 石井 隼人
女優デビュー作を回想する、文音(撮影:石井隼人)
女優デビュー作を回想する、文音(撮影:石井隼人)

唯一の救いは、佐々部監督が作り上げた数々の作品が残っていること。「佐々部監督はたくさんの名作を残しているので、いつでも会おうと思えば会える気がする。亡くなったのは悲しいけれど、心の中では生きている。映像の中に佐々部監督の影が見えるんです」と記憶としても記録としても残る映画ならではの奇跡が心を癒す。

デビュー作は、ふとしたときに手に取るフォトアルバムのようなものだ。「初心に戻るという意味で観返すことがあります。観ると佐々部監督の声が聞こえてくる気がするし、元気をもらってもう一度立ち上がることができる。佐々部監督は私に沢山のものを残してくれました」。

昨年から主演映画が立て続けに公開されている。7月31日公開の主演映画『いけいけ!バカオンナ~我が道を行け~』では、自身初のコメディに挑戦した。

「これからどんな時代になっていくのか、どんな作品が生まれるのかはわからないけれど、今回の作品を通して笑いを届けるっていいなと思いました。笑うと免疫も高まるし、みんなが明るい気持ちになるのは表現者として嬉しい」とモチベーションも高まり「まだまだ可能性はあると思うので、これからも変わらず挑戦し続けたい。貪欲に。それがなくなったら終わりですから」。佐々部監督に育てられたという自負を原動力に。

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