神戸の名店「老祥記」が教える本格豚まんを作ってみた ふわっと生地のポイントとは?

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兵庫県神戸市の「南京町商店街振興組合」がYouTubeチャンネルを4月に開設し、『おうちで南京町』をテーマにお店のプロのレシピや町の様子が動画でアップされています。

なかでも、豚饅頭専門店「老祥記」(神戸市中央区)の4代目・曹祐仁さんが教える本格豚まんレシピが、5月11日に公開され、1万回以上視聴されています。

「老祥記」といえば、1915年に創立し、初代店主が天津地方の「天津包子(テンチンパオツー)」を日本人向けにアレンジした「豚饅頭」を販売。以来、出来たて熱々の豚まんを求め南京町広場で人々が並ぶ姿が当たり前の光景となっています。

筆者も南京町に行くと必ず買って食べる「老祥記」の豚まん。そんな「老祥記」の店主が直々に教える豚まんレシピとな!? これは気になるぞ!と実際に作ってみました。

■まずは材料集めから

調味料は家にあるもの、食材は近所のスーパーでそろえることができました。

■さっそく生地作り

パン作りの経験が少ない私ですが、ドライイーストの混ぜ方や生地の練り方、生地がまな板にくっついた時の取り方まで動画で曹さんが細かく教えてくれており、疑問がないまま発酵まで進めることができました。いい具合の発酵の見極め方の指示もあり、初心者の些細な疑問も見逃さないような配慮がすばらしい!

■発酵している間にミンチ作り

豚ミンチ、チンゲン菜、椎茸、エビ、タケノコなど、細かく切って調味料と一緒に混ぜるだけ。あっという間にミンチができました。生地の発酵が完了したら、豚まん作りの醍醐味!”豚まん包み”へ進みます。

■ミンチを生地で包む

「ちょ、ちょっと待って…」と何度も巻き戻し再生でイメトレ! で、でも…曹さんのように美しいひだは全然作れません! なんとかやっと包めたけれど、なんとも哀れな豚まんに…あちゃ~。

動画で曹さんいわく、「大事なのは形よりも、しっかりとミンチを皮の中に包むこと」。ミンチの旨みが全部外に出てしまうので生地に穴が空かないことが大切とのことです。ナイスフォローで心が救われました。

■蒸します(蒸し器がなくても大丈夫)

すべて包み終えたら、あとは蒸すだけ。このレシピでは、蒸し器を持っていない筆者のような初心者さんへの配慮もあり、深鍋にお湯を張り、お茶碗を逆さにして高台にし、その上に豚まんを置いた耐熱皿を乗せて蒸す…という目からウロコな蒸し方を教えてくれています。助かる!

■いざ、食べてみます!

生地の外側はムチッと、なかはふわっと。具の味はしっかり旨みもあって食感も楽しい。「お、おいしい!!!」なかなか本格的な味に出来ました。特に生地がおいしい! 調理時間は約2時間ぐらいでした。せっかくドライイーストも手に入れたし、また作りたい! さすが、名店のレシピです。

 ◇ ◇

あらためて曹さんに作った報告をし、お話を聞きました。

──このレシピを公開されたきっかけは?

新型コロナウイルスで自粛が続いていたなかでも、みなさんに「老祥記」の豚まんを思い出してほしかったのと、日頃SNSを見ていて「豚まん作りに失敗した」という人の投稿がちらほらあり、誰でもおいしく本格的に作れる豚まんをみんなに知って欲しかったからです。

──実際のお店の味とは異なりますか?

お店はお肉がメインで動画のような野菜などは入っていません。正直、お店の味を再現しようとするとかなり難しいので、自宅でできるようにアレンジしています。

──作るうえでポイントはありますか?

生地をふわっとできるようにしています。ラードを入れることと、発酵のタイミングなどしっかり見極めてもらうことがふわっとさせるポイントです。あと具材は自由にしてもらってもいいと思います。ほかの野菜を入れたり、鶏肉を入れたり…と、いろんなアレンジ豚まんを作ってもらいたいです。

ちなみに、こちらのレシピは「料理をしない男性でも作れるように」と意識して動画を制作されたそうです。確かに、かなり丁寧にレクチャーされていて、「老祥記」の豚まんを完全再現…というわけではありませんが、初心者でも本当においしく作れるレシピでした。

南京町商店街振興組合が運営するYouTubeチャンネル「おうちで南京町」では、ほかにも本場中国の太極拳体操動画や、老舗の人気中華料理店「民生 廣東料理店」のオーナーシェフ呉さんが教える広東風ジャージャーうどんレシピなどが紹介されています。

「おうちで南京町」https://www.youtube.com/channel/UCxpkIfwWXRSBp9V5212xilQ

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