ギャラの話は一切出ず!?桃井かおりも感激 78歳・石橋蓮司主演作は絆と良心の映画

石井 隼人 石井 隼人
(C)2019「一度も撃ってません」フィルムパートナーズ
(C)2019「一度も撃ってません」フィルムパートナーズ

映画『一度も撃ってません』(7月3日公開)は、御年78歳の石橋蓮司が約18年ぶりに主演したハードボイルドコメディ。佐藤浩市、豊川悦司、江口洋介、妻夫木聡ら主役級の面々が脇役として一堂に会したキャスティングも話題だ。企画始動のきっかけは、原田芳雄さんの七回忌での桃井かおり(69)による鶴の一声だった。いぶし銀俳優久々の主演作はどのようにして生まれたのか。主演の石橋と発起人であり共演者でもある桃井が秘話を打ち明ける。

石橋と桃井は、桃井の映画デビュー作『あらかじめ失われた恋人たちよ』(1971)からの長い付き合い。桃井は「私たちの年齢になると、最近はほとんど誰それの何回忌、誰それの葬式とか、そういう場で人と再会することが多い。松田優作も去り、太地喜和子も去り、勝新太郎さんも去り、原田芳雄までも亡くなってしまいました」と惜しまれながら世を去った名優たちに想いを馳せる。

そこで生けるレジェンドであり同志の石橋に一肌脱いでもらった。「ならばここは一旦、蓮司さんには死ぬのを諦めてもらって長生きしてもらって、私たちに改めて『長生きしたらこんなにもいい俳優になるんだ!』という姿を見せてもらおうと思った」と狙いを明かす。

並々ならぬ想いを受けての主演となった石橋だが「芳雄の七回忌の席で阪本監督からアイディアを聞いたかおりが『蓮司主演で映画を撮ろう!』と言い出して、周りのみんなが賛同するという感じ。俺はもうベロベロに酔っていたので『どうにでもなれ!』という気分でした」と苦笑。

しかし「年齢は違えども、芳雄の家に集まる人というのは同時代をともに生きてきた人たち。そんな方々とかおりの号令から生まれた作品を自発的にやるということに違和感はありませんでした」と体は自然と動いた。作りたいものを作るために志を共にする才能が集結する。それは若かりし頃の石橋が数多く経験した独立プロダクションでの熱き映画作りに似ている。

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