「京都」…この名字、読めますか? ルーツは京都府ではなく福岡県 天皇がしばらく滞在した土地の名から

日本の難読名字

森岡 浩 森岡 浩

「京都」…この名字、読めますか? 姓氏研究家・森岡浩が日本人の難読名字を紹介します。

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以前この連載で、「京」と書いて「かなどめ」と読む難読名字を紹介したが、それでは「京都」と書いて何と読むかわかるだろうか。もちろん「きょうと」でない。しかも京都府ではなく福岡県をルーツとする名字で、「みやこ」と読む。

現在の福岡県東部に豊前国京都郡という地名があった。この地名が「みやこ」郡と読み、ここが「京都」という名字のルーツである。

「日本書紀」によると、第12代景行天皇が豊前国に赴いた際に、この地に行宮(あんぐう、仮の都)を置いてしばらく滞在したことから、ここが「みやこ」という地名になったという。やがて「京都」という漢字があてられて、「京都」で「みやこ」と読むようになった。

2016年には郡内の犀川町・勝山町・豊津町が合併して郡名の「みやこ」を新町名としたが、難読であることから漢字を使わずに「みやこ町」という、ひらがなの自治体名にしている。現在は福岡県内に点々と分布している。

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